新上五島―平戸チャーター便新設へ 関係者ら試乗

チャーター便航路の試乗会で平戸港に到着した五島産業汽船の高速船=平戸市

 長崎県の五島産業汽船(新上五島町、藤原圭介社長)が新設を目指す「旅客不定期航路(チャーター便航路)」の試乗会が21日あり、高速船が新上五島町鯛ノ浦港-平戸市平戸港を1往復運航した。県、市、町や経済団体関係者らが乗船した。
 同チャーター便航路は、県の「観光地受入態勢ステップアップ事業」の委託を受けた同社が保有する高速船の活用を図り計画。所要時間は片道約1時間40分。ともに潜伏キリシタンゆかりの地で、西海国立公園エリアがある平戸、新上五島を訪れる観光ツアーでの利用を想定。現在、九州運輸局に事業許可を申請している。
 試乗会には新上五島町から約10人、平戸市から約20人が参加。同社の高速船「V(ファイブ)アイランド」を使い、新型コロナウイルス感染防止のため、通常79人の定員を削減して運航した。
 増田博・新上五島町商工会長は「平戸と上五島は今は航路がなく、近くて遠かった。2時間弱で着くなら観光客にもメリットがある航路。平戸から新上五島に訪れる人が増えてほしい」と期待を込めた。

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