#スポーツのチカラ 大分県高校総体 バレーボール女子 新生臼杵のスタートはこれから

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 昨年の臼杵は強かった。1月の県高校新人大会で全国区の東九州龍谷(東龍)から5年ぶりにセットカウントを奪い、10月の全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)県予選では、東龍をギリギリまで追い詰める接戦を演じてみせた。結果的にどちらの試合も負けはしたが、フルセットに及ぶ激闘の記憶は、“勝利体験にも勝る奇跡体験”として選手たちに刻まれ、さらなる飛躍を予感させた。

 しかし、今年は環境の変化に翻弄された。新型コロナウイルスの影響による部活動休止、そして、その最中の監督交代。現在の臼杵スタイルを構築した辻郁徳監督退任の影響は小さくなかったが、チームは決して悪い状態ではない。キャプテンの金子沙耶(3年)が「今までのやり方と違うところを3年生が1、2年生に教えた。練習後に反省点を細かく話し合ったり、自分たちで考えながら練習に取り組むようになった」と話すように、チーム内のコミュニケーションが増え、結束は一層強まっている。

 参加校全てが2試合を戦う対抗戦となった県高校総体。初戦を快勝した臼杵は2戦目でライバルの大分商業と対戦した。1セット目は完全に臼杵のペースだった。セッターの金子がトスを散らし、1年の頃から金子とともにチームを支えてきた河野夏希(3年)らスパイカー陣が鋭いスパイクを打ち込む。組織力を発揮した臼杵らしいプレーで危なげなく1セット目を取った。

チームを引っ張るキャプテンの金子沙耶

 このまま順調に進むかと思われたが、2セット目に入るとチームの雰囲気がガラリと変わる。「1セット目を取って気が緩んだ。悪い流れを断ち切れなかった」(金子)。ミスが目立つようになり、落ち着きを取り戻した大分商業の勢いに飲まれ崩れた。接戦の末2セット目を落とすと、3セット目も勢いを取り戻すことなく力尽きた。

 負けはしたが新しい臼杵はこれからが勝負だ。「練習でも今日のように悪い流れを断ち切れないことが多い。キャプテンとして締めるところは締め、東龍を追い詰め、勝てるようなチームをつくりたい」。そのために厳しく接することも必要だと決意を語る金子。チームのために時に嫌われ役になることも辞さない覚悟だ。新生臼杵がどんなチームになるのか注目が集まる。

監督も変わり新たな一歩を踏み出す臼杵

(甲斐理恵)