“ジャズの女王”エラ・フィッツジェラルド、完全未公開音源『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』リリース決定

“ザ・ファースト・レディ・オブ・ソング”や“ジャズの女王”との異名を持つ、エラ・フィッツジェラルドが、完全未公開ライヴ音源『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』を10月2日にリリースすることが決定した。また、同作から「マック・ザ・ナイフ」をリリースすると共にミュージック・ビデオ(MV)も公開となった。

YouTube:Ella Fitzgerald - Mack The Knife (Live) 

『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』は1962年3月25日にベルリンのスポーツ宮殿で録音されたライヴ音源となり、これまでエラのマネージャーを務めていたノーマン・グランツのプライベート・コレクションとして保管されていた。

ⓒRolf Ambor

エラ・フィッツジェラルドとベルリンと言えば、1960年に発表されグラミー賞受賞作品『マック・ザ・ナイフ ~エラ・イン・ベルリン』が有名(1999年には、アメリカのナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンスとグラミー賞の殿堂入りを同時に果たし、音楽史上「最も有名なライヴ盤」と呼ばれるモンスター・アルバム)。

しかし、実はエラはその後も1961年、1962年と立て続けにベルリンを訪れており、音源が確認されていないのは1962年の本アルバムの音源のみであり、『Mack The Knife – Ella In Berlin』と『Ella Returns to Berlin』(1961年録音/1991年発売)に続くベルリン3部作がこれにて完結となる。

本作が録音された1962年は、エラがキャリアの頂点に立っていた全盛期であり、本ライヴもそれまでのキャリアの中で最も大規模なヨーロッパ・ツアーの最中に行われたものであった。ピアニストのポール・スミス、ベーシストのウィルフレッド・ミドルブルックス、ドラマーのスタン・リーヴィーによる強力なリズムセクションをバックに、45歳の誕生日を1ヶ月後に控えたエラはパワフルなスウィングで観客を熱狂。音源には鳴り止まない拍手も収録されている。また、ライヴ音源ならではのハプニングやMCも収められている。

「マック・ザ・ナイフ」では、曲中にアドリブで登場させた「ベルリン」という街の名前をなかなか思い出せなかったというエラが「とても恥ずかしいわ。『マック・ザ・ナイフ』を歌った場所なのに、街の名前が出てくるパートで、名前を思い出せなかったの!」とチャーミングに話す声が収録されている。

なお、本作の発売を記念し当時エラが在籍していたVerveに残した名盤から選りすぐりの10枚を10月7日にリイシューすることも決定。中でもベルリン3部作の2作目に位置づけられる『エラ・リターンズ・トゥ・ベルリン』は日本初CD化となる。(詳細はこちら

■商品情報

エラ・フィッツジェラルド 『エラ ~ザ・ロスト・ベルリン・テープ』  

リリース日:2020.10.2

品番:UCCV-1182(SHM-CD)  

価格:2,860税込

パーソネル:

エラ・フィッツジェラルド(Vo)、ポール・スミス(P)、ウィルフレッド・ミドルブルックス(B)、スタン・リーヴィー(Ds)

1962年3月 ベルリン・スポーツ宮殿にて録音

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