2000年・岐阜 サッカー国見が7年ぶり優勝 バレー男子に壱岐旋風 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・1

サッカー決勝、国見のMF大久保が厳しいマークを突破して前に出る=岐阜県古川町、飛騨古川ふれあい広場

 1963年にスタートした全国高校総合体育大会(インターハイ)。今年はコロナ禍で史上初の中止となり、スポーツファンにとって寂しい夏となったが、これまで県勢は数々の実績を残して勇気を届けてくれた。2000年以降の県勢の「夏の軌跡」を紹介する。

 地元インターハイ(長崎ゆめ総体)を3年後に控えた岐阜インターハイは、団体、個人合わせて優勝3、準優勝6、3位6の好成績だった。
 団体優勝はサッカーの国見と相撲の諫早農。7年ぶり3度目の頂点に立った国見は、得点王に輝いた大久保嘉人を筆頭に、田上渉、松橋章太らタレントがそろい、決勝は国学院久我山(東京)に2-1で逆転勝ちした。小嶺忠敏総監督は「自信をつけるのにいい機会となった」とコメントした。その言葉通りに、国見は秋の富山国体、冬の全国高校選手権も制して全国3冠を達成した。
 諫早農は明徳義塾(高知)、埼玉栄などの強豪を連破して初優勝。下田圭将、北園基嗣は予選から全勝だった。下田は個人も3位と健闘した。
 旋風を巻き起こしたのはバレーボール男子の壱岐。身長195センチのエース北島武を擁して、県勢男子過去最高となる準優勝を果たした。全員が地元出身という離島の公立校の快進撃だった。
 このほか、ハンドボール男子の瓊浦、空手男子団体の長崎日大も初の準優勝。陸上男子100メートルの岩元一章(長崎南)、剣道女子個人の光永聖子(島原)も銀メダルを獲得した。体操女子の萩山瞳(西海学園)は種目別の段違い平行棒で優勝、跳馬で2位と躍動した。

バレーボール男子決勝、壱岐のエース北島が3枚ブロックの上からスパイクを決める=岐阜県多治見市総合体育館

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