男子グレコローマンでオリンピックと世界選手権を合わせた世界一に最も多く輝いているのは、説明無用のアレクサンダー・カレリン(ソ連~EUN~ロシア)。1988年ソウル・オリンピックから1999年世界選手権まで、男子では空前絶後の12年連続世界一を達成した。
来年の東京オリンピックで4大会連続優勝を目指すミハイン・ロペス(キューバ)は、世界選手権では5度優勝しており、合計8度の世界一。来年勝っても、カレリンの記録には及ばない。ロペスがメダルの数でカレリンを超える記録を樹立できるとしたら、来年勝ってオリンピック4連覇を達成すること。
ソ連が15の国に解体されたことと、グレコローマンがアジアやパンアメリカンにも普及してレベルが上がった影響かは不明だが、オリンピック+世界選手権、および世界選手権の15傑で、ロペス以外の現役選手はいない。
こうした状況下で、かつてはグレコローマン弱小国だったイランから、ハミド・スーリヤンが2005~14年にかけて7度の世界一(オリンピック1度・世界選手権6度)に輝いたのは特筆ものであり、アジアの目標となるだろう。
男子グレコローマンのメダリスト・ランキングは下記の通り。
オリンピック・世界選手権/メダル獲得ランキング(男子グレコローマン)
※カッコはオリンピック
No. 選 手 名 主な国籍 金 銀 銅 合計
1 Kareline, Alexandre ロシア 12(3) 1(1) 13(4)
2 Lopez Nunez, Mijain キューバ 8(3) 3 11(4)
3 Resanzev, Valeri ソ 連 7(2) 7(2)
〃 Soryan, Hamid イラン 7(1) 7(1)
5 Balboshin, Nikolai ソ 連 6(1) 6(1)
6 Tomov, Alexander ブルガリア 5 3(3) 8(3)
7 Nazarian, Armen ブルガリア 5(2) 2 4(1) 11(3)
8 Kozma, Istvan ハンガリー 5(2) 1 1 7(2)
〃 Yerlikaya, Hamza トルコ 5(2) 1 1 7(2)
10 Rurua, Roman ソ 連 5(1) 1(1) 6(2)
11 Kirov, Petar ブルガリア 5(2) 5(2)
〃 Igumenow, Wiktor ソ 連 5 5
〃 Kogouoashvili, Georgi ロシア 5 2(1) 7(1)
14 Polyak, Imre ハンガリー 4(1) 5(3) 9(4)
〃 Roschtschin, Anatoli ソ 連 4(1) 5(2) 9(3)
世界選手権・メダル獲得ランキング(男子グレコローマン)
No. 選 手 名 主な国籍 金 銀 銅 合計
1 Kareline, Alexandre ロシア 9 9
2 Soryan, Hamid イラン 6 6
3 Lopez Nunez, Mijain キューバ 5 3 8
4 Kogouoashvili, Georgi ロシア 5 1 6
5 Balboshin, Nikolai ソ 連 5 5
〃 Igumenow, Wiktor ソ 連 5 5
〃 Resanzev, Valeri ソ 連 5 5
〃 Tomov, Alexander ブルガリア 5 5
9 Kayaalp, Riza トルコ 4 2 2 8
10 Zubkov, Vladimir ソ 連 4 1 5
11 Dugushiev, Islam ロシア 4 4
〃 Martinov, Sergey ロシア 4 4
〃 Rurua, Roman ソ 連 4 4
14 Roschtschin, Anatoli ソ 連 3 3 6
15 Nazarian, Armen ブルガリア 3 2 3 8