オリエンタル白石/潜函工法完全自動化へ実証実験実施/自動運転システム正常稼働確認

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オリエンタル白石がニューマチックケーソン工法の完全自動化を目指し研究開発に取り組んでいる。2月に京都府内の下水処理施設関連工事をフィールドに、建設機械の自動運転技術で実証実験を行った。研究開発では千葉工業大学やシステム計画研究所と連携。今後も関連技術の高度化や信頼性向上で開発を進め、早期の実用化を目指す。

同社と千葉工大は同工法の完全自動化で2013年4月から共同研究を実施し、18年4月からはシステム計画研究所も参画し研究開発を進めている。実証実験は京都府流域下水道事務所が発注した「桂川右岸流域下水道洛西浄化センター建設工事」のうち、呑龍ポンプ場の土木工事で実施した。現場に設置したケーソン内の土砂を掘削する工程に、複数のセンサーを取り付けた6台の建機を投入。自動運転システムが正常に稼働することを確認した。

ほぐした土砂の運搬作業を自動化。掘削用建機をコンピューターで統合管理し、建機が相互干渉せずに土砂を掘削・運搬・排土できるかを検証した。建機をネットワークでつなぎ、情報共有によって自動運転を実現。距離を測定するセンサーや地盤計測計などで衝突を防ぎながら、地盤の3D地図を随時取得した。地形情報を基にコンピューターで建機の自動運転経路を管理し、衝突を防いだ。

同工法は地上でRC造の躯体を構築し、躯体下部の作業室に地下水圧と同等の圧縮空気を送ることで地下水の浸入を防ぐ。橋梁の基礎工事や地下鉄、道路トンネル工事などに採用している。通常、建機は1台当たり1人の作業者が遠隔操作する。生産性の向上や省人化が課題になっている。

今後は、土砂の積み込み作業の自動化や固い地盤を掘削するためのアルゴリズムを構築する。建機の挙動管理や予測にはIoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)を活用していく考えだ。

現場で稼働するロボット化した掘削重機