【MLB】前代未聞の送球を“ヘディング” 審判団すら「一度も見たことがない」珍プレー

Dバックスのコール・カルフーンの頭部に送球が直撃【写真:AP】

カルフーン本人は「ボールが飛んできたから当たるがままにしてチャンスを…」

■ロッキーズ 3-2 Dバックス(日本時間25日・アリゾナ)

前代未聞? の“ヘディング”で走者がアウトとなる珍プレーが発生した。ダイヤモンドバックスのコール・カルフーン外野手は、24日(日本時間25日)に行われたロッキーズ戦の5回、一、二塁間に挟まれると送球が頭を直撃。故意に当たったとして守備妨害の判定となり、抗議したトーリ・ロブロ監督が退場となった。

1死一塁からマルテの左飛を処理した後の一塁への送球が乱れた。一塁手マーフィーのグラブに当たってボールが大きく跳ねたのを見た一塁走者カルフーンは二塁へ向かったが、カバーに入っていた捕手のウォルターズがすぐさま二塁へ送球。二塁手が捕球してアウトかと思われたが、ボールはカルフーンの頭を直撃した。カルフーン本人がMLB公式サイトでこの場面を振り返っている。

「私はマーフィーのグラブからボールがこぼれるのを見たから、本能的に行かないと、と思った。走っている間に、後ろで何が起こっているのか見ようと振り返ってみた。ウォルターズがボールを持ってそこにいることは予想していなかったよ。そのとき、私はもう終わったと悟った」

「さあ、どうだろう。それは文字通り私に向かってきたんだ。私がそのままの状態でいたら、もしかしたらボールは(私の頭に)跳ね返って、レフトの方向に飛んでいくかもしれない。そうしたら私たちは三塁までランナーを進められる。わからないけど。かがんでボールが通る道を開けて、相手にボールをキャッチさせ、タッチアウトになるのは正しくないように思えた。ボールは私に向かって飛んできていたから、ただそれが私に当たるがままにしてチャンスをとろうと思ったんだ」

抗議したロブロ監督が退場に、審判団も「一度も見たことがない」と振り返る

避けることは可能だったと本人が語っている通り、一塁審判のロブ・ドレイク氏は守備妨害と判定してアウトに。三塁塁審で責任審判のビル・ミラー氏もMLB公式サイト内で「この状況では、コールは二塁に向けて走っていて、彼にはキャッチャーがボールを持っているのが見えた。彼はキャッチャーがボールを放すところを見ていた。彼は明らかにボールの方向に頭を傾け、意図的にボールに当たりにいった」と説明。「もし彼が意図的にボールに当たりにいっていたら、意図的に当たる行動を起こしていたら、その時点でボールデッドで彼はアウトだ」と、もともとボールが頭に当たりそうだったかは関係ないとしている。

さらにミラー氏でさえも、このような珍プレーは「キャリアにおいて私たち(今日の審判団)は一度も見たことがない」とも。結局、ロブロ監督が判定に抗議し、2017年にダイヤモンドバックスの監督になって以来6度目の退場となっている。

地元メディア「FOXスポーツ・アリゾナ」がこのプレーを動画で公開すると、ファンも「どうしてこれがアウトになるの?」「誰か解説してくれ」「この判定はばかげている!」「見たことがない」「これは…奇妙だ」「おもしろくて、珍しいプレーだ」「これを見たけど、いまだになにが起きたのかよくわからない」と混乱していた。

【動画】「どうしてアウト?」「誰か解説してくれ」 前代未聞のカルフーンが送球を“ヘディング”する実際の映像

【動画】「どうしてアウト?」「誰か解説してくれ」 前代未聞のカルフーンが送球を“ヘディング”する実際の映像

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