ザ・ビートルズのメンバーであり、ソロとしても大ヒット作を多数もつジョン・レノン（John Lennon）。彼の生誕80年を記念して最新ベスト・アルバム『GIMME SOME TRUTH.（ギミ・サム・トゥルース．）』が80回目の誕生日である2020年10月9日に発売することが決定した。
本作品は、完全生産盤となる2CD+Blu-ray(Audio)のデラックス・エディションの他に、2CD、1CD、2LP、4LP、デジタル配信の各形態での発売となる。Blu-ray(Audio)には5.1サラウンド、ドルビー・アトモスで楽しめる24bit/96kHzのHDステレオでのUltimate Mixesが収録される。
『GIMME SOME TRUTH.』は、ヨーコ・オノがエクゼクティヴ・プロデューサーを務め、ショーン・レノンがプロデュース。ヨーコとショーンが選曲した全36曲は、オリジナル・マルチ・トラックから最新のトランスファーを使用して新たにミックスしなおし最高の音質にまでクリーンアップされている。
ミキシングとエンジニアリングはグラミー賞を複数回受賞しているポール・ヒックスとサム・ギャノンが担当。最終的なミックスとエフェクトはロサンゼルスのヘンソン・レコーディング・スタジオでヴィンテージのアナログ機材とエフェクトのみを使用して完成、アビーロード・スタジオではアレックス・ウォートンがアナログでマスタリングを行い、可能な限り美しく本物の音質が確保されている。
アルバム・タイトルの『GIMME SOME TRUTH.』は、政治家の欺瞞や、偽善、戦争などを激しく非難した、1971年に発表した曲「Gimme Some Truth（真実が欲しい）」にちなんで付けられており、フェイク・ニュースが溢れる、何が真実かわからない今の時代でも十分に通じるタイトルである。
ヨーコ・オノ・レノンは、デラックス・エディションに付属するブックレットの序文でこのように記している。
「ジョンは最高にユーモアに溢れ、思いやりのある素晴らしい男性でした。彼は正直でいることをモットーとしていて、人々の力で世界は変えられると信じていました。それはその通りなのです。私たちは、自分たちのために、そして私たちの子供たちのためにより良い世界を実現する責任があります。真実は私たちが作り出していくもの。私たちの手の中にあるのです」
ポール・ヒックスは同じくブックレットの中で次のように述べています。
「ヨーコは、The Ultimate Mixesシリーズを作るにあたって、3つのことを達成することを強く望んでいます。それは、オリジナルに忠実で敬意を払うこと、サウンドを全体的にクリアにすること、ジョンのヴォーカルを鮮明にすること、でした。そして彼女は正しかった。彼の歌声は楽曲に最大のエモーショナルなインパクトをもたらすのです。全てオリジナルの最初のマルチトラック・ソースからのリミックス、そしてアナログでの仕上げの組み合わせは、より詳細なダイナミック・レンジとサウンドとなり、全く新しいレベルの魔法、暖かさ、明瞭さをもたらしました。この結果を是非お楽しみください」
2CD+Blu-ray(Audio)のデラックス・エディションに収録されている124ページの本は、本作のプロデューサーであり、ジョン・レノンのアルティメット・コレクション・シリーズのプロダクション・マネージャーでもあるサイモン・ヒルトンがデザインと編集を担当。この本では、ジョン＆ヨーコの言葉と彼らと一緒に仕事をした人たちの言葉、過去と最新のインタビューを通して、これまでに見たことのない数百枚の写真、ポラロイド、ムービー・スチルフレーム、手紙、歌詞シート、テープボックス、アートワーク、レノン・オーノのアーカイブからの記念品などを添えて、全36曲のストーリーが語られている。
LPはアビーロード・スタジオのマスタリング・エンジニア、アレックス・ウォートンによってカットされたもの。デラックス・エディションと4LPには、『GIMME SOME TRUTH.』のバンパー・ステッカー、シルバーとゴールドのメタリックが施されたモノクロのレノンの両面ポスター、そしてポストカード2枚が付属されるが、そのうちの1枚は、1969年にMBEを返上した際のレノンのイギリス女王への手紙のレプリカだ。2LPと2CDにはポスターも収録され、全バージョンには写真とMBEの手紙が入ったブックレットが付属される。
アルバム・ジャケットの写真は、ジョンが MBE勲章を返還に行った日に撮影された、彼にしては珍しい横顔の白黒写真である。アルバム・ジャケット、CDと LPのブックレットと文字のアートワークは、デヴィッド・ボウイの『Heathen』『Reality』、そして『The Next Day』などのアルバム・ジャケットを手がけ、『Black Star』のパッケージでグラミー賞を受賞したジョナサン・バーンブルックが担当している。
『GIMME SOME TRUTH.』では、ジョン・レノンのビートルズ後のキャリアを辿り、『John Lennon/Plastic Ono Band（ジョンの魂）』(1970年)、『Imagine』(1971年)、『Some Time In New York City』(1972年)、『Mind Games』(1973年)、『Walls and Bridges（心の壁、愛の橋）』(1974年)、『Rock ‘n’ Roll』(1975年)、『Double Fantasy』(1980年)、そして彼の死後の1984年に発売された『Milk and Honey』まで、彼の有名なソロ・アルバムのすべてを網羅した選曲となっている。
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ジョン・レノン『GIMME SOME TRUTH.』
2020年10月9日発売
