抗議座り込み 通算900日 石木ダム

石木ダム反対の意思を示すTシャツを着て抗議する住民ら=川棚町

 長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業の反対住民らが、県道付け替え道路工事現場で続ける抗議の座り込みは26日、通算900日になった。
 座り込みは県が付け替え道路工事に着手した2010年3月から断続的に実施し、住民らによると16年7月からの「第4次」が通算900日となった。場所は当初現場入り口だったが、17年8月以降は現場内で続けている。
 この日は支援者を含めた約30人が参加。住民は支援者が作った「石木ダムは要らない」と書かれたTシャツを着て反対の意思を示した。住民の岩本菊枝さん(71)は「仲間が増えているのを感じる」と話した。
 付け替え道路は、全長約3.1キロのうち約1.1キロの区間で工事が進むが、住民らが座り込みをする付近約140メートルの区間は未着工。県は6月、住民らが設置した休憩用ベンチなどの撤去を求める看板を立てたが、住民側は応じていない。中村法道知事は25日の定例会見で「引き続き撤去を強く要請する」と述べたが、住民の岩下和雄さん(73)は「(7月以降)特に何の要請も受けていない」と冷ややかに話した。

 


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