SF:Buzz Racing Team with B-Maxは第1戦に1台の参戦。名取鉄平がダブルエントリー

 8月27日、全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦するBuzz Racing Team with B-Maxは、8月29〜30日に開催されるスーパーフォーミュラ第1戦ツインリンクもてぎで、当初は2台体制での参戦を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により外国人ドライバーが来日できないことから1台で参戦し、名取鉄平を起用すると発表した。

 Buzz Racing Team with B-Maxは、今季セルジオ・セッテ・カマラとシャルル・ミレッシを起用する2台体制での参戦を予定しており、3月に富士スピードウェイで行われた公式テストでもふたりが参加していたが、その後新型コロナウイルスの影響によりカレンダーも大幅に変更されてしまった。

 そんななか、新型コロナウイルスの影響にともなう渡航制限の影響で、スーパーフォーミュラ第1戦もてぎまでにセッテ・カマラとミレッシの来日に向けてチームチーム総代表の組田龍司代表は「まさに昨日まで、レギュラーのセッテカマラ選手、ミレッシ選手の来日に向けて最大限の努力をしてきましたが、残念ながら実現には至りませんでした」という。

 結果的に、Buzz Racing Team with B-Maxは第1戦に向けふたりのドライバーを欠くことになったが、「1台でも走らせようと努力を重ねた結果(組田総代表)」、メインスポンサーであるBuzzの推薦や本人の熱意もあり、名取がスーパーフォーミュラデビューを果たすことになった。

 とはいえ、名取は本来はTODA RACINGから全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権への参戦が決まっており、今回はなんとスーパーフォーミュラ・ライツとのダブルエントリーとなるという。8月27日に行われたスーパーフォーミュラ・ライツの専有走行でもツインリンクもてぎは気温30℃を超えており、体力やタイムスケジュールの不安はあるものの、それでも「自分のポテンシャルがアジア最高峰のレースでどれだけ通用するかを試してみたいと」という名取の熱意が繋がった。

「参戦にあたり、Buzz & Co Asset Management様をはじめたくさんの皆さんのご支援があったことを感謝致します。8月28日の公式テストが初めてのスーパーフォーミュラドライブとなりますが、今からすごく楽しみです」と名取。

「今回はスーパーフォーミュラ・ライツとのダブルエントリーで、季節の面でもタイムスケジュールの面でも厳しい部分はありますが、自分のポテンシャルがアジア最高峰のレースでどれだけ通用するかを試してみたいと思います。今後に繋がるレースにしたいですし、応援して下さる皆さんに恩返しができるように頑張りたいと思います」

 また、Buzz Racing Team with B-Maxの長谷川謙一総監督は「名取選手は、初めてフォーミュラのレースを戦ったのが私たちのチームでしたので、こうしてスーパーフォーミュラにBuzz Racing Team with B-Maxからデビューできることは非常に感慨深いところがあります」とコメントした。

「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、セルジオ・セッテ・カマラ選手をはじめ外国人ドライバーが来日できない中、こうして彼にチャンスを与えられたことを嬉しく思っています。やるからには経験の面はもちろんですが、センセーショナルなかたちで戦えるよう、チーム一丸となっていい環境を整えたいと思っています」

 チームを率いる本山哲監督も「レギュラーのふたりのドライバーが来日できないことはすごく残念ですが、こうして名取選手がスーパーフォーミュラに参戦する機会を得られたことはすごくいい経験になると思いますし、速さをみせられれば、今後の彼のキャリアにも繋がると思っています」と語った。

「まずはレースを楽しんでもらいたいですし、しっかりレースを完走して欲しいですね。もちろんチームとしてはポイントも獲得したいので、全力でバックアップしていきたいと思います」

 新型コロナウイルスの影響により、いきなりのスーパーフォーミュラデビューがダブルエントリーとなった名取。ヨーロッパでも経験を積んできたドライバーだけに、どんな活躍をみせてくれるか楽しみなところだ。

8月27日にツインリンクもてぎに運び込まれたBuzz Racing Team with B-Maxのマシン。51号車は今回参戦しないことに。

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