親子で楽しむ多摩川の自然 「大人ガサガサ探検隊」 川崎

流れに身を任せて多摩川を下っていく参加者=川崎市高津区

 多摩川の自然を親子で楽しむイベント「大人ガサガサ探検隊」が29日、川崎市高津区の多摩川河川敷で行われた。市内の市立平間小学校の主催で、晴天の下、約80人の親子が身近な自然体験を楽しんだ。

 同小は環境問題への理解を深める学習として、子どもたちによる多摩川観察を実施している。その活動を保護者にも理解してもらい、保護者の参加要望にも応えようと大人向けの「ガサガサ探検隊」を行っており、今年は7月の子どもたちに続いての実施となった。

 同小の佐川昌広校長とは15年来のつきあいという「多摩川の達人」こと俳優の中本賢さんを講師に招き、約15分の説明の後に河川敷に繰り出した。「あのあたりが一番深い場所。ライフベストをしっかり着けていれば大丈夫だから、流されたら顔を川下に向けて」など具体的なアドバイスを受け、子どもも親も、多摩川の流れに身を任せて浮かんだり、水中眼鏡で魚を探したりと満喫した。

 新型コロナウイルスの感染拡大で子どもたちの学習の場が制限される中、今回は佐川校長らが多摩川での感染の危険性などを各方面に確認して実施した。「保護者の方にも楽しんで参加してもらうことで、単なるボランティアやお手伝いを超えて、学校と家庭、地域のつながりをつくるきっかけになる」と中本さん。

 5年生と2年生の子どもと参加した母親は、「楽しー」と歓声を上げて川にダイブ。「この夏は近所の児童プールも入場規制になってしまった。今日は本当に楽しかったです」と笑顔だった。

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