五島発ネットラジオ配信中 日常に味付け ゲストは島民 Iターン移住の山内さん 個性的な人も「普通の人」も募集

インターネットラジオ「ソラジオ」のチラシを手に、お便りの投稿を呼び掛ける山内さん=五島市内

 島民の、島民による、島民のためのラジオ-。さまざまな五島市民をゲストに招き、リスナーから届いた「お便り」を基に語り合うラジオ番組「ソラジオ」がインターネット上で配信されている。台本作りから編集まで手掛けるのは、昨年、同市にIターン移住した山内創楽(そら)さん(24)。「島の魅力的な『人』にフォーカスを当て、楽しい番組にしたい」と語る。
 東京出身で、高校卒業後にオーストラリアやカナダで海外生活を経験。帰国した昨冬、人づてに五島市内の仕事を紹介され、移住した。体調を崩し一時帰郷したが、今春から市内の別の旅行会社に勤めている。
 父親がラジオ好きで「朝起きたらラジオが流れている家庭」だった。自身は中学2年の時に聴いた福山雅治さんの番組をきっかけにのめり込んだ。自分の番組を作りたいとの思いを温めていたが、移住後に知り合った島民の後押しを受け、番組制作に踏み出した。
 番組名は山内さんの名前に由来するほか、調味料の塩にも引っ掛けた。「ソラジオ」という塩を振ることで「五島の自然、人、観光地の魅力を引き立てたい」「リスナーの日常に味付けしたい」との思いも込めている。
 コンセプトの一つは「放課後の雑談」。話す人も聴く人も、肩肘張らずに楽しめる番組を目指す。メールなどで募った近況報告やお悩み相談、質問といった「お便り」を基に台本を考え、リスナーと共に作り上げる番組が理想だ。ゲストには個性的な人だけでなく「普通の人」も招きたいという。「ラジオを通じて、島にはいろいろな面白い人が身近にいるということを感じてほしい」との願いがある。
 8月から本放送を始め、試しどりを含めて10本以上の音源をユーチューブで配信。今後も仕事の合間を縫い、週1本を目標に配信する。聴いた人からは「出演していたあの人に会ってみたい」との声も寄せられ、手応えを感じている。
 「お便り」はメール(soradiogoto@gmail.com)やインスタグラムのメッセージなどで募集中。出演希望者も募っている。

ユーチューブの「ソラジオ」画面

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