本気モードのパドレス マリナーズと7人が絡む大型トレード

14年ぶりのポストシーズン進出を目指すパドレスが「本気モード」の補強を続けている。トレバー・ローゼンタール、ミッチ・モアランド、ジェイソン・カストロを獲得したのに続いて、日本時間8月31日にマリナーズとのトレードが成立したことを発表。パドレスがマリナーズに4選手を放出し、マリナーズから3選手を獲得する大型トレードとなっている。

パドレスがマリナーズから獲得したのはオースティン・ノラ、ダン・アルタビラ、オースティン・アダムスの3選手。補強の目玉は30歳にして強打の捕手として開花したノラだろう。

2018年までマーリンズのマイナーでくすぶっていたノラは、同年オフにフリーエージェントとなってマイナー契約でマリナーズに加入。昨季メジャーデビューして79試合で10本塁打を放つと、今季はここまで29試合に出場して打率.306、5本塁打、19打点、OPS.903の好成績を残している。捕手だけでなく内外野の様々なポジションを守ることができるため、パドレスにとって貴重な戦力となることは間違いない。ちなみに、フィリーズのエース、アーロン・ノラは弟である。アルタビラとアダムスはともにメジャー経験のあるリリーフ右腕だ。

一方のマリナーズは、テイラー・トラメル、タイ・フランス、アンドレス・ムニョス、ルイス・トーレンスの4選手を獲得した。メジャー2年目のフランスは今季ここまで打率.309をマークしており、トーレンスはメジャー経験のある捕手。よって、この2選手でノラが抜けた穴をカバーすることになりそうだ。また、21歳のリリーフ右腕、ムニョスはアルタビラとアダムスが抜けた穴をカバーする存在へと成長することが期待される。

そして、マリナーズが得た交換要員の目玉がトラメルだ。22歳のトラメルは俊足好打の外野手として将来を嘱望され、「MLB Pipeline」によるプロスペクト・ランキングでは全体60位にランクイン。2018年のフューチャーズ・ゲームでMVPに選ばれたこともある球界屈指の有望株である。昨季はAA級で打率.234、10本塁打、43打点、20盗塁、OPS.689に終わるなど、やや伸び悩んでいる感もあるが、新天地でさらなる成長を遂げ、メジャーデビューできるか注目したい。

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