パドレスがクレビンジャーを獲得へ 9人が絡む大型トレード

最後に地区優勝を果たした2006年以来14年ぶりのポストシーズン進出を目指して積極的な補強を続けているパドレスが、インディアンスから先発右腕マイク・クレビンジャーの獲得に成功した。ジ・アスレチックのケン・ローゼンタールなど、現地の有名記者たちが次々にトレードの成立を報じている。現地の報道によると、パドレスはインディアンスに6選手を放出。その見返りとしてクレビンジャーら3選手を獲得するようだ。

パドレスはすでに4件のトレードを成立させ、トレバー・ローゼンタール(救援投手)、ミッチ・モアランド(一塁手)、ジェイソン・カストロ(捕手)、オースティン・ノラ(捕手)などを獲得しているが、手付かずだった先発ローテーションの補強にも成功。しかも、3年連続で12勝以上をマークし、強力な先発投手陣を誇るインディアンスでエース格だった右腕が加入することになった。

パドレスは今回のトレードでクレビンジャー、グレッグ・アレン(外野手)、後日指名選手の3人を獲得。目玉は何と言ってもクレビンジャーだ。昨季は故障の影響で21試合にしか先発できなかったが、126回を投げて13勝4敗、防御率2.71、169奪三振をマーク。2018年には自己最多の207奪三振を記録している。今季は球団が定めたプロトコルを破って無断で外出し、マイナーキャンプへ降格させられていた期間があるため4試合にしか先発しておらず、1勝1敗、防御率3.18という成績を残している。

一方のインディアンスは、カル・クアントリル(先発投手)、ジョシュ・ネイラー(外野手)、オースティン・ヘッジス(捕手)、ガブリエル・アリアス(遊撃手)、ジョーイ・カンティーヨ(先発投手)、オーウェン・ミラー(遊撃手・二塁手)の6人を獲得。クアントリル、ネイラー、ヘッジスの3人はメジャー経験があり、今季のポストシーズン進出を目指すうえで即戦力となる。アリアスは「MLB Pipeline」の球団別プロスペクト・ランキングでパドレスの7位、カンティーヨは同9位、ミラーは同11位にランクインしており、今後数年以内のメジャー昇格を期待される有望株だ。

14年ぶりのポストシーズン進出に向けて「全力モード」で補強を続けるパドレス。それに対してインディアンスは、無断外出の一件によりチーム内で浮いた存在になりつつあったクレビンジャーを交換要員として、現在と将来のバランスを考慮した対価を得ることになった。

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