スーパー「しんばし」の(株)大見屋が破産申請、多額の有利子負債を抱えていた[愛媛]

 (株)大見屋(TSR企業コード:820000345、法人番号:3500001015349、宇和島市新町1-4-6、設立1948(昭和23)年6月、資本金5000万円、谷本正博社長)は8月31日、松山地裁に破産を申請した。申請代理人は野城大介、貞嘉徳、上新優斗・各弁護士(きっかわ法律事務所、大阪府大阪市北区中之島3-2-4、電話06-4708-5671)。
 負債総額は約22億円。

 1924年、谷本商店の屋号で雑貨店を創業。1948年4月、現本社地で「大見屋人形店」を開設し、1959年頃に「新橋サービスセンター」の店名でスーパーマーケット業に転換、1965年には店名を「しんばし」とした。地域に密着したスーパーマーケットとして高い知名度を有し、県内南予地区に積極的に店舗を展開し、1994年7月期にはピークとなる売上高約85億9400万円を計上。しかし、その後は県内大手同業者の攻勢に加え、隣県同業者の進出やドラッグストアの乱立から厳しい業況に陥り、不採算店舗を閉鎖するなどして合理化を図っていた。
 2016年3月には「しんばし保手店」を閉鎖、以降5店舗での運営となり、各種イベント・キャンペーンを実施するなどして客足確保に努めていたが、2019年7月期の売上高は約39億700万円と40億円を割り込み、採算性も悪化していた。
 多額の有利子負債を抱えるなか、今後の業績好転も見込めず、8月末決済資金のめども立たないことから事業継続を断念し、今回の措置となった。

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