非常に強い台風9号北上 暴風、高波、高潮、土砂災害、低地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重警戒

大型で非常に強い台風9号が、発達しながら東シナ海を北上している。1日(火)は沖縄や奄美で、2日(水)は九州南部や九州北部で、暴風やうねりを伴った高波、高潮、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。  大型で非常に強い台風9号は、1日午前10時には久米島の北西約120キロにあり、1時間におよそ20キロの速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。今後、台風は次第に進路を東寄りに変えて東シナ海を北上し、2日から3日(木)にかけて非常に強い勢力で九州北部に接近するおそれがある。

暴風・高波

 沖縄では、猛烈な風が吹き猛烈なしけとなっている。台風は沖縄から離れつつあるが、沖縄では1日昼過ぎにかけて、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風が吹く見込み。奄美では1日夜のはじめごろにかけて、九州南部や九州北部では2日は暴風となる見込み。また、1日は沖縄や奄美で、2日は九州南部・奄美や九州北部で、うねりを伴った猛烈なしけとなる予想だ。  風が強まる前に頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重な警戒が必要だ。うねりを伴った高波にも、厳重な警戒が必要となる。なお、台風の北上に伴い、九州を中心に3日にかけて、暴風や強風、猛烈なしけや大しけが続くおそれがある。

大雨・雷・突風

 沖縄や奄美では、台風周辺の雨雲がかかり、強い雨の降っている所がある。また、沖縄では、これまでの大雨で土砂災害の危険度が高くなっている所がある。沖縄では1日夕方にかけて、九州南部や九州北部では2日は、雷を伴った非常に激しい雨が降り、大雨となる所がある見込み。  土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。また、竜巻などの激しい突風や落雷にも注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。なお、台風の北上に伴い、西日本太平洋側を中心に3日にかけて大雨となる所がある見込み。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が必要となる。

高潮

 沖縄では2日にかけて潮位の高くなる所がある見込み。海岸や河口付近の低地では高潮による浸水や冠水に厳重な警戒が必要だ。潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもある。高潮や、高潮と重なり合った波浪による浸水などにも厳重な警戒が必要となる。なお、台風の北上に伴い、西日本では2日から3日にかけて高潮の発生する所がある見込み。海岸や河口付近の低地では浸水や冠水に警戒・注意が必要だ。

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