漁業者支援アプリ 大賞 させぼ広域都市圏 ビジネスコン 「オーシャンソリューション―」開発

大賞を受賞したオーシャンソリューションテクノロジーの水上代表取締役=佐世保市三川内新町

 長崎県佐世保市を中心とする広域都市圏の経済活性化を目的に初めて開催された「西九州させぼ広域都市圏ビジネスプランコンテスト」(START UP 99)で、漁業者支援システムを開発した同市三川内新町の「オーシャンソリューションテクノロジー」が大賞に選ばれた。
 同市を中心とした12市町でつくる「西九州させぼ広域都市圏」の事業の一環。今回は同市など7市町が対象。創業の機運を醸成し、圏域全体の経済活性化を促すのが狙い。
 事業者や学生ら31チームが応募し、書類審査で10チームを選出。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、最終審査会は各チームの動画をユーチューブで配信する形で6月に行われた。
 オーシャンソリューションテクノロジーは、ベテラン漁師のノウハウを若手に継承するアプリ「トリトンの矛」を発表。漁業者の後継者確保や収益向上を目的に、2017年から開発を進めていた。操業日誌に記録された漁の日時や海域、水温、魚種、漁獲量などの情報をアプリに学習させ、その日の最適な漁場を推奨できるシステム。
 現在、スマートフォンのカメラを船に搭載した潮流計にかざすだけで自動でデータを記録したり、漁獲量だけでなく収益性の観点からも最適な漁場を推奨したりできるよう改良に取り組んでいる。12月にも有料で配信する予定。
 同社の水上陽介代表取締役は「必ず成功させ、世界に進出できるよう頑張っていく」と語った。

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