王者アルファードにリベンジ! ホンダが老舗ブランド「オデッセイ」を大胆に再生させる!

現行5代目オデッセイはデビュー7年経過、マイチェンでどこが変わる!?

1994年に登場したホンダの初代オデッセイは、デビュー早々大ヒット。日本でまだ馴染みが浅かったミニバンというカテゴリーを広く普及させるとともに、当時深刻化していた同社の経営危機をも救う立役者となった。

その後、北米向けにはボディサイズを大幅に拡大させた別モデルを用意し、国内や中国・アジア市場向けのモデルとして歴史を重ねてきた。

地道な改良を続けてきた5代目オデッセイ

現行型のインパネ周り

5代目となる現行型オデッセイは、2013年にデビューしたことを考えると既にかなり息の長いモデルとなっている。

とはいえホンダとしてもただ手をこまねいていた訳ではない。

2016年にハイブリッドモデルを追加し、2017年のマイナーチェンジではフェイスリフトやHonda SENSINGの強化などを行うなど、地道な改良を続けている。

フロントフェイスの変更やインパネ刷新など、意欲的過ぎる内容だ

10インチナビを搭載し大きくイメージを変えた新型オデッセイのインパネ周り

今回ホンダでは、2020年秋のマイナーチェンジを前に、9月1日よりティザー(予告)サイトを公開した。

9月1日時点では、大きく改良を施したフロントマスクや大画面10インチナビや大径2眼メーターが新採用され、レイアウトを大きく変えたインパネ、日本初採用となるジェスチャーコントロール・パワースライドドアの情報が掲載されている。7年目のマイナーチェンジとしては、かなり規模の大きな改良といえるだろう。

ホンダでは今後も、正式発売に向けさらにマイナーチェンジ情報を追加し公開していくとした。

ライバルとの差をどこまで埋められるか?

2017モデルのホンダ オデッセイ(上)/トヨタ アルファード(下)

現行型オデッセイは、それまでのロールーフミニバンから一変。従来あった「エリシオン」を統合し、上級クラスの立派なLクラスミニバンとして生まれ変わった。ライバルは、トヨタのエスティマやアルファード/ヴェルファイア、日産 エルグランド。中でもアルファードは強敵だった。

2020年上半期の売り上げ台数(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)を見ても、トヨタ アルファードが36,597台(総合10位)に対して、オデッセイは4,880台(総合45位)と、かなりの差が開いている。

車種整理を推進するホンダが、それでもオデッセイを大切にする理由

現在、世界的に拡大し過ぎた車種ラインナップの大幅な整理を行っているホンダ。デビュー7年目というこのタイミングで、ここまで大規模な改良を実施するのは異例のことだと言っていい。

しかしオデッセイは会社の危機を救った大切なブランドだ。今回のマイナーチェンジは、そんなブランドへの思い入れと共に、起死回生を狙った“本気モード”と見ることができるのではないだろうか。

[筆者:MOTA編集部]

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