「気候非常事態宣言」を 高校生が署名提出 東彼杵町へ

岡田町長(左)に署名を提出する高校生=東彼杵町役場

 自治体などが気候変動への危機感を表明し、対策に取り組む「気候非常事態宣言」の発出を求めて、東彼東彼杵町の高校生が1日、同町に署名を提出した。同町議会にも町に宣言を求める請願を出した。9月開会の定例会で採択について審議される予定。
 「気候非常事態宣言」は2016年12月、オーストラリアのデアビン市が最初に出して以降世界中で広がり、国内では昨年9月に壱岐市が初めて宣言した。
 今年3月ごろ、当時の町立東彼杵中3年生有志が「気候変動対策委員会」を立ち上げ、町に宣言を求める署名運動を開始。新型コロナウイルス感染拡大の影響で街頭での署名集めが困難になった後は、インターネットで賛同を呼び掛けた。2日までに157人分の署名を集め、ネットでは84人の賛同を得た。
 同町在住の長崎日大高1年、岡本湧月さん(15)ら3人が町役場を訪れ、「環境に優しい取り組みは町のイメージアップにつながる」と岡田伊一郎町長に署名を手渡した。岡田町長は「町としても(気候変動対策を)進めなくてはならないと思っている。どんな取り組みが可能かを協議検討したい」と応じた。

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