【新型コロナ】海水浴場エリアの死者ゼロ 異例の夏、救助活動47回に減少

海岸(イメージ)

 新型コロナウイルス感染症の影響で神奈川県内全25の海水浴場が今夏の開設を見送ったことを巡り、県や沿岸市町、県警、海上保安庁などによる会合が3日、横浜市中区で開かれた。

 会議は非公開で開催。県によると、今夏の海岸安全対策や課題を県などが報告した。7月から8月にかけて例年の海水浴場エリアで発生した水難事故(速報値)について、救助活動は47回と昨年(約500回)を大きく下回った。死亡者はゼロだった。

 県が管理する20カ所では、遊泳自粛などを呼び掛ける海岸パトロールに、警備員延べ約1800人、ライフセーバー延べ約1500人、県職員延べ約300人を動員した。

 ドローンを使った監視・救命活動も実施し、飛行回数は約100回に上ったが、浮輪を投下する救助事案はなかった。

 県は「遊泳自粛が広く伝わり、海岸の人出は例年の20~30%だった。関係機関との連携もうまくいった」と総括。会議に参加した市町からは来夏の方針を問う声も上がり、県は「コロナの感染状況とともに各方面の意見を踏まえて判断する」とした。

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