6か月遅れのリーグ開幕 ソフト上野由岐子が連覇&五輪見据えて準備した“秘策”

リーグ開幕前日会見に臨んだビックカメラ高崎・上野由岐子【写真:(公財)日本ソフトボール協会】

全試合インターネット中継予定、明かした“新球”の存在と仮想・東京五輪

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、前半戦が中止となっていたソフトボール日本女子リーグ1部が、9月5日に神奈川・大和スタジアムで開幕する。2008年の北京五輪の金メダリストで前年度リーグ優勝のビックカメラ高崎の上野由岐子投手が4日、リーグ開幕前日会見に出席。待ちわびた開幕に「ピッチングスキルを磨いてきた。新しい変化球を試したいです」と意気込んだ。

約6か月遅れで、開幕する今季リーグは11試合、各チーム総当たりで行われる。上野が所属するビックカメラは6日にトヨタ自動車と対戦する。上野は「やっと試合ができるという喜びの方が大きいです。パフォーマンスをたくさんの人に見てもらいたいです」と胸の内を明かした。

試合のできない期間は自分の「スキルアップの時間」に充てたという。そのうちの一つが新球のマスターだった。詳細については明かしていないが、注目が集まるボールになるだろう。開幕試合で“解禁”するかどうかは「試合と状況に応じて決めます。新しく練習しているボールを投げるために試合をしているわけではないので、ケースに応じて、試していけたら試していきたいです」とチームが勝つことを最優先にすることを強調した。

開幕試合は有観客で行われるが、日本女子ソフトボールリーグ機構のホームページで全試合のライブ中継が視聴できる。上野は「見に来られないファンの方にも映像を通して、どう伝えていくかを考えながら投げていきたい。直接、見てもらえないからこそ、いつも以上に、表情、仕草をみられると思うので、そういうところを気を使って、表現していきたいと思います」とボールの変化だけでなく、闘志あふれるプレーや笑顔などをファンに届けていく。

今リーグは10月まで11試合を開催。「11試合しかないからこそ、全部勝つつもりで一戦一戦、自分たちにプレッシャーをかけながら戦っていかないといけない」と言い切った。その真意をこう続けた。「そこでどう結果を残していくか。五輪もそうですし、そういう緊張感だったり、プレッシャーかかる試合で結果を残すという、一選手としてのスキルも試されると思う。そういう練習を含めて、全部勝つもりでいけたらいいなと思います」。来年の東京五輪を見据え、大きな緊張感の中で自分のパフォーマンスをしっかりと出すことを目指して、上野はマウンドに立つ。(Full-Count編集部)

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