2020富士24時間:3時間経過も荒天により赤旗中断。序盤から荒れた展開に

 9月5日15時にスタートしたピレリ・スーパー耐久シリーズ2020第1戦『NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース』。スタートから3時間ほど経過した18時7分に荒天により赤旗が掲示され、レースは中断となっている。

 24時間の決勝レース、気温30度、路面温度46度、湿度は57.8%というコンディションのなか迎えたスタートではアクシデントもなく、ピットスタートとなったST-TCRクラスのREBELLION Mars Audi RS3 LMSを含め全45台がスタートをきった。

2020 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース グループ1 スタート
2020 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース グループ2スタート

 3周目、総合4番手からスタートのDAISHIN GT3 GT-Rの星野一樹がHIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3の高木真一をオーバーテイクし、総合3番手に浮上。4日に行われたDドライバー公式予選でクラッシュし、5日10時からのウォームアップ走行にも走らず、修復からぶっつけ本番で24時間の決勝を迎えることとなったDAISHIN GT3 GT-Rだったが、続いて総合2位MP Racing GT-Rの松田次生を追う好調を見せる。しかし、6周目という早いタイミングでピットイン。給油を行い、ラジエータのガムテープを剥がしてピットアウト。このピットにより、HIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3が3番手のポジションを取り戻した。

 レース開始から10周目にはポールポジションスタートのD’station Vantage GT3を松田次生がドライブするMP Racing GT-Rがかわし、トップに浮上した。

 そんななか、天気予報のとおり、富士スピードウェイを徐々に雨雲が覆い始める。

 雨粒が落ち始めたかと思いきや、16時32分には大雨となりFCY(フルコースイエロー)が出され各車はスピードダウン、その6分後にはセーフティカーが導入された。

 雨脚が弱まった17時8分にレースは再開。ウエットコンディションのなか、レースは続いていく。

 76周目、この時点で総合トップを走行していたD’station Vantage GT3の右リヤのハブが折れ、タイヤが外れてしまう。外れたタイヤは13コーナーの真ん中に落ちてしまい、改修に伴い再びFCYが導入される。なお、D’station Vantage GT3はリペアエリアで修復に入っており、修復され次第レースに復帰する見込みだ。

 日没を迎え、さらに視界も悪くなる大雨のなか各車ここでルーティーンのピットを済ませる。

 そのなかでピットに入ったST-XクラスのHIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3が出火。原因は給油システムを支えるホースの接合部分が外れ、噴出した燃料がエギゾーストに触れたためであった。火は即座にチームにより消火され、ドライバーの根本悠生も無事脱出しており怪我人もいないとのことだ。

このアクシデントによりマシンはガレージに収められチェック作業に入ることとなったが、レースが再開された際にはコース復帰を予定している。

ピット作業中に出火したHIRIX GOOD DAY RACING AMG GT3

 その後、セーフティカー先導で周回を続けていたなか、18時7分に赤旗が掲示されレースは中断となった。レースコントロールによると、21時30分まで走行再開はないとのことだ。

 赤旗掲示時点で総合トップに躍り出たのは、ST-Xクラス4番手スタートのDAISHIN GT3 GT-R。ST-ZクラスはENDLESS AMG GT4、ST-1クラスはADVICS muta Racing RC F、ST-2クラスはDAMD MOTUL ED WRX STI、ST-3クラスは5ZIGEN WINMAX RC 350 TWS、ST-4クラスはGRGarage⽔⼾インターGR86、ST-5クラスはJ’S RACING☆FITがクラストップとなっている。

スタート直前、雨雲が近づく富士スピードウェイ
2020 NAPAC 富士 SUPER TEC 24時間レース 序盤はドライコンディションでレースが続いた

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