ファンの輪、広げるきっかけに 「えのすい」がCF

クラウドファンディングを実施している新江ノ島水族館

 新江ノ島水族館(藤沢市片瀬海岸)はこのほど、飼育・展示している生き物の餌代など運営費に充てる支援金をインターネットで募るクラウドファンディング(CF)を開始した。新型コロナウイルスの収束が見通せない中、同館とファンの絆を強める狙い。

 新たなCF「あなたと生き物を繋(つな)ぐえのすいファンディング」の実施期間は9月1日から10月31日までの2カ月間で、目標金額は1千万円。希望者は、特設サイトから1口千円から100万円まで全15種のコースを選び参加する。

 返礼品は、金額に応じて同館オリジナルグッズの福袋や、飼育スタッフによるオンライン講座「えのすいのトリーター(飼育スタッフ)の秘密をお伝えします!」の配信、一日館長体験などが用意されている。

 同館は新型コロナ感染拡大の影響で3月から約3カ月間にわたり臨時休館。休館中は動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」や会員制交流サイト(SNS)を通じて、生き物や館内の様子を発信し、ファンとの触れ合いを大事にしてきた。繰り返し訪れる来館者らからは支援を申し出るケースもあったという。

 担当者は「営業再開後も入場者数やショーの観客数を制限しているが、『3密』を心配し、依然来館をためらっている人も多いと思う。CFは一時的な資金集めではなく、応援してくれるファンの輪を広げる機会にしたい」と話している。

 参加はCF特設サイト(https://readyfor.jp/projects/enosui2020)から。

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