吉田潮が解説『麒麟がくる』後半の鍵は「秀吉と家康の関係性」

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豊臣秀吉を演じる佐々木蔵之介。信長の自害を知った秀吉は、強行軍で備中から京まで一気に引き返し、光秀を討つ。大河ではどこまで描かれるか……

新型コロナウイルスの影響で撮影が中断し、放送も一時休止していた大河ドラマ『麒麟がくる』が待望の再スタートした。そこで、コラムニストの吉田潮さんに、後半のみどころを語ってもらった。

「明智光秀は、『誰をトップにすれば、よりよい世の中になるのか』を常に探っている人。後半は織田信長に加えて豊臣秀吉、徳川家康も表舞台に出てくるので、彼らとどう対峙するのか楽しみです」

ドラマに一家言を持つ吉田潮さんは、そう語る。信長を演じるのは、染谷将太だ。

「これまでの信長とは違った演出がなされていて、今後も期待できます。大河ファンにお馴染みの信長像は、『鳴かぬなら殺してしまえ』という “脅威の人” ですが、今回は『光秀に尊敬される信長』になると思います。そうすれば、本能寺の変を起こした光秀の謀反ぶりが際立ちますから」

佐々木蔵之介が演じる秀吉。吉田さんは、「いぶし銀の演技を見せるはずです」と断言する。

「個人的にはインテリのイメージがある佐々木さんは、見事なまでに農民出身の秀吉を演じていますが、信長に気に入られ、さらには光秀や家康とどのように渡り合うのか。その智略ぶりが早く見たいです」

徳川家康を演じる風間俊介。結果的に史上最長の幕府を開いた家康が、一番得をしたと見ることもできるが……

そして家康は、風間俊介が演じる。

「今回の家康、影が薄い気がするのは私だけでしょうか(笑)。だけど、ずっと大河で見てきた家康とはイメージが異なり新鮮。光秀が本能寺の変を起こした理由のひとつに、家康の接待役としての失敗があるので、2人の関係性がどう描かれるのか楽しみです」

物語後半のクライマックスは、なんといっても「本能寺の変」。「本能寺」後、光秀一族は「山崎の戦い」で自決したといわれているが、文献には「坂本城から逃れ、名前を伏せて全国各地で生き延びた」とある。

『本能寺の変 431年目の真実』を上梓した作家の明智憲三郎氏は、光秀の子・於寉丸の子孫。政治評論家の故細川隆一郎氏を父に持つ政治ジャーナリストの細川珠生氏は、光秀の三女・ガラシャの子孫である。

さらにタレントのクリス・ペプラー氏は、光秀の実子ともいわれる土岐頼勝の子孫であることが有力だと、バラエティ番組で紹介され、話題に。坂本龍馬も光秀の娘婿・秀満の子孫である可能性がある。明智と坂本の家紋に桔梗があしらわれている点も共通する。

よしだうしお
1972年生まれ 千葉県出身 近著に『くさらないイケメン図鑑』(河出書房新社)

※NHK大河ドラマ『麒麟がくる』は、日曜日夜8時(総合)、午後6時(BSプレミアム)、午前9時・夜8時(BS4K)から放送

(週刊FLASH 2020年9月15日号)