アルコール46度以上でも「泡盛」表記 与那国の花酒など、財務省が認可

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 【東京】財務省が今年4月、アルコール度数46度以上の酒類に求められる「原料用アルコール」表示の例外を泡盛に認め、与那国町の花酒をはじめとした高度数の泡盛製品のラベルに「泡盛」と表示できるようになった。原料用アルコールの品目表示に関し、例外が認められるのは初めて。県酒造組合は「古酒」でも表記できるようさらなる見直しを進めており、例外表示認定を契機とした泡盛のPRに力を入れる。

 品目表示は酒類業組合法により、酒類の容器や包装に表示が義務付けられている。アルコール度数が46度以上であれば「原料用アルコール」と表示することになっている。

 財務省によると、例外として「泡盛」という表示が認められるのは、原料や製法が泡盛と同一であることが条件だ。具体的には、米こうじ(黒こうじ菌に限る)と水を原料として発酵させ、単式蒸留器で蒸留したものとしている。

 泡盛は1972年の日本復帰後、45度以下のものは「焼酎乙類」と品目表示することになった。83年に省令に基づく例外として「泡盛」と表示することが認められた。ただし、46度以上の高度数品の表示は「原料用アルコール」のまま変更されなかった。

 「原料用」という表現から飲用ではないと誤解する消費者もおり、地元から高度数品にも例外表示を求める声があった。財務省は地元関係者や国税庁との意見交換を通じ、高度数の製品も「昔から泡盛と呼ばれてきた」と判断し、4月からの例外表示を認めた。

 一方、例外的に「泡盛」と表示することが認められたが、法律上の扱いは「原料用アルコール」のまま変わらない。このため、45度以下の泡盛に対する酒税の35%軽減措置の対象にはならない。

 県内では与那国島の度数60度の花酒や、各酒造所が製造する原酒などで「原料用アルコール」の表示がなされていたという。県酒造組合の新垣真一専務理事は「原料用というと工業製品のイメージもあった。泡盛の度数の幅を広げることで、より購買層に訴求できる」と意義を語る。

 現在、「琉球泡盛」の地理的表示(GI)や、3年以上寝かせた泡盛が表示できる「古酒」表記でも、45度以下の商品しか名乗れない制限がある。組合はそれらの壁も撤廃し、46度以上の商品にも「琉球泡盛」や「古酒」の表示ができるよう調整を進める。

 新垣専務理事は「度数の高い『古酒』が出せるようになれば、高度数が好まれる外国でも勝負しやすくなる」と期待を込めた。