文武両道の同志社大V 公立校出身・永田悠貴、ラスト飾る<関西学生卓球リーグ男子>

写真:12年ぶりの優勝を果たした同志社大メンバー/撮影:ラリーズ編集部

<令和2年度秋季関西学生リーグ戦(1・2部) 9月4日~6日・横大路運動公園体育館>

6日、関西学生卓球リーグは最終日を迎え、男子1部では同志社大学がリーグ制覇を果たした。新型コロナウイルスの影響で、5シングルスと変則ルールの中行われたリーグ戦ではあるが、12年ぶりの栄冠を掴み取った。

関学大と同志社大が優勝争い

男子1部は、2勝1敗で同志社大学と関西学院大学が並び、最終戦を迎えた。同志社大は立命館大と、関学大は関西大との対戦となった。

先に勝利をあげたのは関西学院大学。関西大のルーキー津村優斗に1番で中田裕太(1年)が敗戦を喫すも、2~5番で吉田勝紀(1年)、楊奇真(3年)、大野聖弥(1年)、大西尚弥(4年)が勝利し、リーグ3勝目をあげた。

写真:大西尚弥(関西学院大学)vs杉山孝知(関西大)/撮影:ラリーズ編集部

直接対決で関学大は同志社大に敗れているため、この結果、同志社大が勝てば同志社大が、負ければ関学大が優勝となった。

ラストで永田が決め同志社大がV

同志社大は、「前半戦は僕が頑張って、チームに勢いをつけられていた」とここまで3勝0敗の亀田智士(3年)が1番に登場したが、立命館大・割石佑介(3年)に敗れてしまう。

写真:亀田智士(同志社大)/撮影:ラリーズ編集部

しかし、2番で同じく3年の石脇優樹がフルゲームデュースの大接戦を制し、試合を1-1のタイに戻した。「上を見たら主将の矢野(憲)さんが一番応援してくれていた。なんとか耐えました」と石脇は主将の後押しを力に変え、大激戦をものにした。

写真:石脇優樹(同志社大)/撮影:ラリーズ編集部

3,4番は久世雄登と竹村浩輝の1年生コンビが登場。竹村が敗れるも、久世が巧みなコース取りで点数を重ね、同志社大が王手をかけた。ラストをまかされたのは永田悠貴(同志社大3年)。立ち上がりから気合十分の永田はゲームカウント3-0で勝利し、同志社大を12年ぶりのリーグ優勝に導いた。

写真:倒れ込み喜びを表現した永田悠貴(同志社大)/撮影:ラリーズ編集部

1年生コンビは初のリーグで優勝となり、「個人的には2勝2敗で奮わなかったですけど、チームが優勝したのですごく嬉しいです」(竹村)、「コロナ禍であまり練習できてなかったんですけど、実際に結果が出て本当に嬉しかったです」(久世)と喜びを露にした。また、今大会3勝1敗のルーキー久世は、殊勲賞を受賞した。

ラストで優勝を決めた永田は「矢野主将にとっては、良い後輩ではなかったと思いますけどやっと恩返しができたかな」と照れ臭そうにはにかんだ。

写真:左から福田監督、矢野主将、敢闘賞の久世/撮影:ラリーズ編集部

後輩から信頼を置かれる主将の矢野は「本当は試合に出たかったですけど、優秀な後輩が入ってきて、優勝してくれたのでこれで心置きなく引退できます」と笑顔でコメントを残した。

写真:表彰式での永田悠貴(同志社大)/撮影:ラリーズ編集部

文武両道の同志社大学男子卓球部

男子・同志社大のメンバーは、インターハイ団体ベスト4の石脇優樹(3年・大阪桐蔭高卒)、東山高校で主将を務めた竹村浩輝(1年)の卓球強豪校出身者だけでなく、公立高校出身の永田悠貴(3年・八尾高卒)、久世雄登(1年・知立東高卒)、進学校出身の亀田智士(3年・奈良学園高卒)ら文武両道プレーヤーが名を連ねる。

写真:公立高校出身ながら関西学生ランカーとしてチームを引っ張る永田悠貴/撮影:ラリーズ編集部

今大会で大ブレイクした久世は「インターハイ予選に落ちてから1年くらい卓球せず勉強していて15キロ太りました(笑)」とも明かす。

豊富な練習量と高いモチベーションで、高校時代に実績のある選手はもちろん、文武両道プレーヤーたちが成長を果たし、同志社大は12年ぶりのリーグ優勝に輝いた。

男子1部

立命館大学(1勝3敗) 2-3 〇同志社大学(3勝1敗)

写真:勝負の分かれ目となった石脇vs三谷戦/撮影:ラリーズ編集部

〇割石佑介 3-1 亀田智士
三谷尚輝 2-3 〇石脇優樹
今田祐樹 1-3 〇久世雄登
〇高須航 3-1 竹村浩輝
西川純平 0-3 〇永田悠貴

関西大学(1勝3敗) 1-4 〇関西学院大学(3勝1敗)

写真:男子2位の関西学院大学 主将の大西尚弥(写真中央)、敢闘賞の楊奇真(写真右)/撮影:ラリーズ編集部

〇津村優斗 3-0 中田裕太
窪優世 0-3 〇吉田勝紀
橋本輝 0-3 〇楊奇真
福本卓朗 0-3 〇大野聖弥
杉山孝知 0-3 〇大西尚弥

※写真は撮影の直前までマスクを着用し、会話を控えてもらい撮影を行いました

文:ラリーズ編集部

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