母国優勝のタナク「大きなプレッシャーから開放された」/WRC第4戦エストニア デイ3後コメント

 WRC世界ラリー選手権第4戦エストニアは9月6日、デイ3のSS12~17が行われ、地元出身のオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)が前日に築いたギャップを保って総合優勝。2020年シーズン初優勝を母国ウインで達成した。そんなラリー・エストニアの競技全日程を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6位

テーム・スニネン
「僕たちにとって本当に難しい週末だった。リズムを取り戻すのに少し時間がかかったが、あれほど長い空白の後で戻ることができたのはうれしかったよ」

「今日はベストを尽くそうとしていた。タイムは少し改善したが、それでも取り組むべき作業がまだあることは分かっている」

「今はもうトルコとサルデーニャを楽しみにしている。昨年、僕たちはその両方のラリーで強さを出せたから、今年も同じようになることを期待しているんだ」

●エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合7位

「まず、今週末は主催者が素晴らしい仕事をしたということを言っておかなければならない。すべてのことがスムーズに進み、何の問題もなかった。関係者全員が本当に素晴らしい仕事をしていた」

「ラリーカーに戻って序盤にペースを出せたことは良かった。でも、その後は僕たちにとって困難な週末になった」

「こうしたタイプのステージではやることがたくさんあるんだ。うまくいけばトルコとサルデーニャではもっと速さを出せると信じている」

エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)

●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合8位

「簡単な週末にならないことは分かっていた。他のチームと同じような経験もなく、準備もできなかったからね」

「しかし、僕たちは週末を通して、ある程度改善することができた。距離を重ねるごとに良いタイムを出すことができたよ」

「Mスポーツのみんなには心からお礼を言いたい。彼らは本当に懸命に仕事をしていた。ここやカンブリアの全員が大きな努力を注いでいたんだ」

ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)

■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3 リタイア

「今週末は僕たちに運が向いていなかったし、正直なところこの結果は僕たちにふさわしくないと感じている。今日の目標は、パワーステージでポイントを稼ぐことだった」

「だが、スタート前から問題があり、スピードを出して走行できなかった」

「土曜日の問題も不運なものだった。ラインを外して、外側を何かにぶつけてしまったんだ。同じ場所で他のクルーが撮影したビデオを見たけれど、同じようなものだった。僕はホイールを失ったのにね」

「今週は期待外れだったが、次のラリーでは良くなるだろう」

ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合1位

「ヒュンダイ・モータースポーツでの初優勝を飾ることができてうれしいよ! これには大きな意味があるんだ。特に僕の母国でのラリーだからね」

「正直なところ、今週末は大きなプレッシャーがあったが、その重圧を感じていた時間から今は解放されたよ!」

「エストニア初のWRCイベントは、僕が勝たなければならないラリーのひとつだった。それに加えて、ヒュンダイ・モータースポーツでの初勝利となることも分かっていた。勝利を持ち帰るのがとても重要だったんだ」

「ささいなミスもする余裕などなかった。リスクを犯さずに、でも勝利に必要なペースを発揮する。そうしたことすべてをこなすのは、難しい挑戦だったね」

「このチャンスを利用してチャンピオンシップポイントを取っておかなければならなかったが、ありがたいことにそれはうまくいったよ。チーム全員に大きな感謝を捧げたい」

「彼らは過去数カ月にわたって懸命に仕事をしてきた。本当に素晴らしい仕事をしてきたんだ。僕たちは目標を達成できるということを示したから、さらにプッシュし続けなければいけない」

オット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ(ヒュンダイi20クーペWRC)

●クレイグ・ブリーン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2位

「なんて素晴らしい週末だったのだろう! パワーステージでは落ち着いて走ったよ。確実に安全にこなせるようにね」

「そんなに(ゆっくりと)簡単に走るつもりはなかったけど、(最後には)素晴らしい結果になった。ラリーのオープニングから、すべてがうまくいったんだ」

「マシンは僕が求めていたように完全に仕上がっていたから、必要としていた自信を持つことができた。僕の隣にいるポール(・ネイグル/コドライバー)は素晴らしい仕事をしてくれた」

「また、この結果を可能にしてくれた皆にお礼を言いたい。自分のキャリアを最初からふたたびやり直しているように感じるよ。その方法はまったく忘れていないし、さらに多くのことをやりたいんだ!」

クレイグ・ブリーン/ポール・ネイグル(ヒュンダイi20クーペWRC)

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合3位

「我々にとってはポジティブな結果だ。ポディウムを獲得できたのは、チャンピオンシップにとっても良いことだからね」

「とはいえ、今週末はさらに良い結果を残すことができたはずなのに、それができなかったことに少し悔しさを感じている。優勝は難しかったかもしれませんが、もっとタイム差を縮めることはできたはずだし、少なくとも2位にはなれたはずだ」

「また、パワーステージではより多くのポイントを獲得したかったが、ステージはこの週末もっとも荒れていたので、リスクを負わず表彰台の確保を最優先した」

「それでも、この難しい週末に充分なポイントを獲得できたことをうれしく思うよ」

セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC):右

●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4位

「完全に満足できる結果ではないが、総合4位、パワーステージでは2位を獲得することができた」

「瞬間的には良いペースで走れたと思うけど、そのペースをコンスタントに保ち続けることはできなかった」

「昨晩セットアップを少し変更したところ、今朝のような滑りやすい路面での走りは良くなった。その後、路面が荒れてくると苦戦したけど、このラリーではある程度妥協も必要だった」

「いつものように改善すべき課題はいくつかあったが、難しい週末を最後まで戦い抜きポイントを獲得することができて良かったと思う」

エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)

●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合5位

「この週末の自分のペースとドライビングはとても良く、本当に満足している」

「自分の力をフルに出し切り、非常に速いペースで走ってもまったくミスをしなかった。不運なことも起こり、僕たちが主役の週末ではなかったけれど、ラリーではそういったことも起こり得る」

「最終のパワーステージでは、全力でアタックしながらもクリーンな走りができたので、良かったと思う。とても運転しやすいクルマを用意してくれたチームに、心から感謝したいね」

カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)

© 株式会社三栄