セロニアス・モンク、人種差別撤廃を願う高校生の願いに応えた奇跡のコンサート音源の発売日が決定

ジャズ史上最高の鬼才、セロニアス・モンクが、発売延期となっていたライヴ・アルバム『パル・アルト ~ザ・ロスト・コンサート』を10月7日にリリースすることが決定した。 

本アルバムには、これまでどこにも発表されてこなかった1968年に行われたライヴの音源が収録される。今もジャズ・ファンから愛される数多くのスタンダード・ナンバーを世に送りだし、当時、黄金期を迎えていたモダン・ジャズの旋風内で、即興ソロにおけるそのユニークなスタイルで注目を集め、人々の心を鷲掴みにしたモンク。

彼のライヴ音源は数多くあるが、今回のライヴ音源が他と決定的に異なるのは、このライヴが、まだ人種差別が色濃かった時代に、音楽の力で人種の垣根を超えることを願った一人の高校生が企画し、カルフォルニア州の普通の高校で行われたという点である。

また、録音もその学校の用務員によって行われた。当時、アーティストとして成熟期を迎えていたモンクが、ライヴ・ハウス以外で演奏をすることは珍しく、このライヴは米公民権運動指導者のマーティン・ルーサー・キング牧師が暗殺された直後で、人種間緊張が高まっていた時代に起こった奇跡のライヴと言える。

 ©Jim Marshall

本アルバムの音源は、今日に至るまで、このライヴの発案者で当時高校生だった、ダニー・シャーの自宅屋根裏で保管されていた。音源を聴いたセロニアス・モンクの息子でありドラマーのT.S.モンクは「この演奏は、今まで聴いたセロニアスのライヴ音源の中でも、最高のものだ」、「自分の父親が高校で行われたギグに参加していたなんて、全く知らなかったけれど、確かに彼らはそこにいたんだ。初めてテープを聴いた時、一音目で父の気分がいい時の演奏だということがわかったよ」と語っている。

アルバムには音楽的にも評価の高い、チャーリー・ラウズ(ts), ラリー・ゲイルズ(b), ベン・ライリー(ds)とのカルテットで演奏したモンクの代表曲である「ルビー・マイ・ディア」、「ウェル・ユー・ニードント」「ドント・ブレイム・ミー」「ブルー・モンク」「エピストロフィー」「アイ・ラヴ・ユー・スウィートハート・オブ・オール・マイ・ドリームス」の6曲を収録する。。

■商品情報

セロニアス・モンク『パロ・アルト ~ザ・ロスト・コンサート』

日本盤リリース日:2020年10月7日

品番:UCCI-1048

価格;2,860(税込み)

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