プロ野球解説者・谷繫元信が語るストレート(速球)についての考察vol.2「大野をダメにしたのは俺かも」

東海ラジオ『ドラゴンズステーション』(月~金16:00~)9月4日のコメンテーター、谷繫元信氏が、ピッチャーの投げるストレートについて語った。その2は、中日ドラゴンズの左のエース、大野雄大投手に関する考察。谷繫氏は、現役時代、大野投手のボールを受ける中で「楽をして打ち取れる投球方法を教えた」と話した。

大野投手は、入団当初、ストレートで押すピッチングを信条としていたが、谷繫氏は、バッテリーを組む中で「どこかのタイミングで大野のピッチングを変えてしまった」と話した。「楽をして打ち取れる方法を教えてしまった。そのために、そちらに比重を置きすぎた(その結果、不振に陥ってしまった)」という。

続けて「打者は、いいストレートを嫌がる。(打者が)ストレートに合わせてきたところで変化球を使えば、簡単にゴロや空振りが取れ出したので(谷繫氏が)そちらに仕向けた。その味を覚えてしまった。本当にいいもの(=力のあるストレート)を置いておいて、そちら(=楽にアウトを取れるほう)に走った結果、ストレートが走らなくなってしまった」と話した。

大野投手は、2018年シーズンは未勝利に終わったが、2019年シーズンには、ノーヒットノーランを含む9勝を挙げて蘇った。そして、今シーズン当初は勝ち星に恵まれなかったものの、ここへきて5試合連続完投と調子を上げてきた。谷繫氏は「それ(=楽な方向に流されていること)に気づいて、もう一度、最初の自分はどういうピッチャーだったのかという原点に立ち返って、ストレートに磨きをかけて蘇った」と評価した。大野投手の「楽をして打ち取るピッチング」は、谷繫捕手ありきということだったのだろう。

ドラゴンズステーション

放送局:東海ラジオ

放送日時:毎週月曜~金曜 16時00分~17時56分

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