「国宝の里帰り展を」和水町で9千人超署名 江田船山古墳から出土

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和水町歴史民俗資料館に展示してある銀象嵌銘大刀のレプリカ。峰に「獲□□□鹵大王」(ワカタケル大王)などの文字が読み取れる=2017年、同町

 熊本県和水町の江田船山古墳から出土した国宝の「里帰り展」開催を求める署名活動に、町内外から9297人分の署名が集まった。署名を呼び掛けた同町の団体が8月中旬、文化庁に送った。

 同古墳の出土品は、日本最古級の文章として知られる75文字が峰に刻まれた銀象嵌銘大刀[ぎんぞうがんめいたち]や、龍の文様が透かし彫りで表現された金銅製冠帽[こんどうせいかんぼう]など92件。一括して国宝に指定され、東京国立博物館に収蔵されている。

 実物を見たことがない町民も多く、展示会実現を目指し、同町の歴史愛好家らでつくる菊水史談会が署名活動を展開。昨年7月~今年2月に同町と山鹿、玉名、菊池の3市に署名用紙を置き、会のメンバーが祭りやイベントでも署名を呼び掛け、目標だった5千人の倍近くが集まった。

 文化庁に持参予定だったが、新型コロナウイルスの影響で断念した。平田稔会長は「多数の協力があり、ありがたい。全国各地の国宝が、故郷で展示されることが検討されるきっかけになれば」と話している。(長濱星悟)