あなたは見逃していませんか?愛猫のストレスのサインと解消法

飼い猫はストレスにさらされやすいと言われています。過度なストレスがかかると病気になることも。うまくストレスを解消して、愛猫と穏やかに暮らしましょう。

ストレスのサイン

猫は強いストレスを感じると、さまざまな行動で飼い主にサインを送ります。もしこのような行動が見られた場合は、じっくりと猫を観察してストレスの原因を探してあげてください。

・凶暴化
・食欲不振
・嘔吐
・トイレ以外での粗相
・過度なグルーミング
・急に走り回る(真空行動)

ストレスの原因

ストレスがかかると心身ともに悪影響を及ぼし、病気になることもあります。よくあるストレスの原因を6つ紹介します。

引越し

猫は縄張り意識が強く、環境の変化を嫌います。
引越しの当日は大勢の人が出入りし、作業中には大きな物音を立てることも。またドアを開けっ放しにするため、猫が脱走する可能性もあります。作業中は猫を空き部屋に隔離してあげましょう。
短時間ならキャリーバッグ、長時間なら少し大きめのケージに入れておくのもオススメです。
新居に着いたら猫が家に慣れるまで一部屋で生活させ、少しずつ慣れてきたら、ほかの部屋も案内してあげてください。
トイレの砂や寝床など、旧居から持参した臭いのついているものを一緒に置いておくと猫も安心します。

長期の留守番

猫は基本的に単独行動を好むので、半日ほどの留守番ならストレスを感じてしまうことはありません。ただ長期の留守番になると、飼い主がいない寂しさからストレスを感じてしまいます。
2泊以上の留守番をさせる場合は、友人やペットシッターに来てもらうなどの対策をしてください。

トイレ問題

猫はとてもきれい好きです。トイレが汚い、砂が気に入らない、砂の量が少ない、落ち着いて排泄ができないなどの状態が続くと、排便を我慢して便秘になってしまったり、逆に粗相をしてしまったりする子も。
常にトイレを清潔に保ってあげてください。

騒音

猫は人間よりも聴覚が優れているため、大きな音をたてるとびっくりしてストレスを感じてしまいます。スマホの着信音や来客時のドアチャイムなど、音量が調節できるものはできるだけ小さくしてあげましょう。
掃除機や洗濯機の音なども苦手ですが、これらは生活に必要なものですので、できるだけ猫の生活スペースから遠ざけてあげてください。

来客が多い

人見知りの猫の場合、来客が負担になることも。友人や作業員など、知らない人が家に上がる時はなるべく遠い部屋へ移動させてあげるか、隠れる場所を確保してそっとしてあげてください。
また猫は予測できない動きをしたり奇声をあげたりする子どもも苦手です。

香水やアロマ

猫はとても嗅覚が優れているので、人間がいい香りと感じる香水やアロマ、芳香剤などは不快に感じるそうです。できるだけ猫のいるところでは、アロマを焚いたり香りのあるものを使用するのを避けて(もしくは使用頻度を減らす)あげるようにしましょう。

ストレスで病気になるの?

猫はストレスを感じると瞳孔が大きくなったり、耳を伏せたりします。その状況から逃げ出したいけれど逃げられない場合はパニックを起こしてしまう子も。
ストレスで免疫力が落ちると病気にかかりやすくなります。また長期的にストレスがかかっている場合は寿命が縮まってしまうことも。下記のような行動や様子が見られたら注意してください。

・特発性膀胱炎(血尿が出る、何度もトイレに行く割には尿が出ていない)
・胃腸炎(何度も吐く、下痢を伴う場合も)
・猫風邪(くしゃみ、鼻水がでる、結膜炎など)
・便秘
・脱毛症や皮膚炎(部分的にハゲができたり、自分の体を舐め続けることで皮膚がただれたりする)
・自傷行為(自分の手足やしっぽなどを噛む)

もしこのような症状が見られた場合は、早めに動物病院へ連れて行きましょう。

猫のストレス解消法

猫が安心する居場所を作る

猫がいつでも逃げられる場所を作ってあげましょう。飼い主の手が届かないキャットタワーや押し入れなどの暗くて狭い隠れ場所などがあれば猫も安心するはずです。

トイレ環境の見直し

トイレの大きさを変える(目安は体長の1.5倍以上)、安心して排泄ができるようにトイレの場所を静かなところに変えるなどしてあげてください。
トイレの数を増やすのもオススメです(一般的には猫の数+1個が理想と言われています)。

たくさん遊ぶ

猫が飼い主に寄ってきたら、おもちゃなどを使ってたくさん遊んであげてください。
狩猟本能をくすぐる“猫じゃらし”は、猫がキャッチできるように動かしてあげましょう。思い切りキックできる“けりぐるみ”は、ストレス解消にピッタリのおもちゃです。

またたびを与える

またたびは猫の嗜好品の一つですが、与えすぎは危険です(たまに効果の出ない子もいます)。パッケージに記載されている分量を必ず守ってくださいね。

まとめ

猫も人間と同じようにストレスを感じます。もしいつもと違う様子が見られた場合は、飼育環境などを見直してあげてくださいね。

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