LINEショップカード導入 長崎市北部商工会

加盟店でQRコードを読み込むとポイントがたまる=長崎市西海町、松尾精肉店

 長崎市の三重、琴海、外海地区をエリアとする長崎市北部商工会は9月から、LINEアプリを活用したショップカードシステムを3地区の加盟店55店舗に導入した。LINEショップカードは全国さまざまな店舗が導入しているが、エリア内の異なる複数の店舗で共通ポイントを得られるのは県内初の取り組みという。新たな消費者サービスで誘客、リピーター、地域内の回遊に期待がかかる。
 名称は「NAGASAKI TRICO STAMP」(ながさき とりこ スタンプ)。小売り、飲食、サービス業の店が加盟している。利用客はスマートフォンなどで店内のQRコードを読み込むと、1店舗1ポイントが得られ、5ポイントでペア食事券などが当たる抽選に応募できる。
 同商工会によると、市北部に位置する3地区は高齢化や人口減少などによる消費低迷が慢性的な課題だ。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大で地区外から訪れる客が減る中、同カードの活用を考えた。
 「新しい生活様式」に対応した非接触型のサービスができるほか、客はスマホなどで気軽に参加し、画面上で加盟店情報を入手できるなどのメリットもある。従来型の紙のスタンプ事業と比べ、スタンプの発行や回収、換金など店側の手間と費用もほとんどかからずに済むという。
 同商工会琴海支所の小林祐二支所長は「店舗が散在している3地区全体で取り組める方法をと考えた。地区内での買い物やスタンプ利用を楽しんでほしい」と話した。

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