F1初優勝のガスリー「再びレッドブルで走る準備はできている」降格後の好成績が報われることを望む

 2020年F1第8戦イタリアGPでF1初優勝を達成したアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは、レッドブル首脳陣が彼を再びレッドブル・レーシングに戻すという決断を下した場合には、力を発揮する準備は整っていると語った。

 レッドブルジュニアドライバー出身のガスリーは、2017年第15戦マレーシアGPでトロロッソからF1デビューを果たした後、2019年にダニエル・リカルドの後任としてレッドブル・レーシングに昇格された。しかしチームメイトのマックス・フェルスタッペンとの差など、チーム首脳陣はガスリーのパフォーマンスに満足せず、シーズン途中で彼をトロロッソに戻す決断を下した。

 ガスリーは失意のなかでもトロロッソで本来の力を発揮し始め、2019年第20戦ブラジルGPではF1初表彰台となる2位を獲得した。

 2020年ここまで、ガスリーはチームメイトのダニール・クビアトより優れた結果を出し続けており、第8戦イタリアGP決勝では、波乱の展開のなか、ついに勝利を達成した。トロロッソ時代を含めてアルファタウリが優勝したのは、セバスチャン・ベッテルによる2008年イタリアGP以来2回目のことだった。

 ガスリーに代わってレッドブルに昇格したアレクサンダー・アルボンが現在苦戦していることもあり、首脳陣が再びガスリーをレッドブルに戻す決断を下す可能性があるという推測が持ち上がっている。

 イタリアGPレース後の会見で、レッドブルに戻る準備はできているかという質問を受けたガスリーは、準備は整っており、好結果は何らかの形で報われるはずだと答えた。

2020年F1第8戦イタリアGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が初勝利をチームと祝う

「準備は整っていると思う。でも前にも言ったとおり、決めるのは僕ではない」とガスリーは語った。

「トロロッソに戻された後、自分自身のパフォーマンスに焦点を合わせて、自分の能力を示すことに集中してきた」

「正しいツールを手にしている時のパフォーマンスにはとても満足している。ブラジルのことだけを言っているのではなくて、全体的な話だ。僕らはほとんどの場合、強さを示してきた。強力な予選パフォーマンスを発揮し、決勝でも何度か強さを見せた」

「今後どうなるのか分からない。今まで強いドライバーが何人もトロロッソで走ってきた。このチームのために勝利を挙げたふたりのうちのひとりになれたことはとてもうれしい」

「強力な結果を出せば、なんらかの形で報われるはずだと思う。どうなるのかは様子を見ていくよ。今はこのことについて考える気はないんだ。今はこの瞬間を楽しみたい。F1初優勝を挙げたばかりなんだからね。そのことについてはもう少し後になってから考えればいいだろう」

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