動画で学ぶ「民俗資料」海老名市温故館、児童向け公開

炭を使う昔のアイロンの使い方を説明した動画の一部

 神奈川県海老名市は、市立郷土資料館「海老名市温故館」(同市国分南1丁目)の民俗資料を紹介する動画を作成し、動画投稿サイト「ユーチューブ」に掲載した。新型コロナウイルス禍で来館が難しい学校向けに企画。タブレット端末で動画を見ながら授業で活用できるようにした。

 同館によると、市内の小学3年生の多くが例年、社会科の「かわる道具とくらし」の授業の一環で校外学習に訪れ、民俗資料を見学する。臨時休校措置の取られた今年はどの学校も授業時間が不足気味なため、インターネットを介して学習できるようにした。

 「海老名市温故館へようこそ~むかしの道具編~」と題した動画は「衣」「食」「住」の3パートで構成した。「衣」では洗濯用のたらいと洗濯板、炭を入れた古いアイロンなどの使い方を説明。「食」では米を炊く羽釜やかまど、「住」では火鉢や石油ランプなどとともに、ダイヤル式の黒電話も紹介している。

 「今の子どもたちはダイヤル式電話の使い方を知らないので、見学に来た子どもたちにも、受話器を取ってダイヤルを回すやり方を教えるととても面白がってもらえる」と同館。今後は、市内で発掘された旧石器や縄文式土器など考古資料を紹介する続編も作成する予定という。

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