【ブログ】新型コロナウイルスに対してどんな対策を講じていますか?/ホンダF1の山本MDに聞いてみよう

 熱田護カメラマンが、ホンダの山本雅史F1マネージングディレクターに読者からの質問を届ける特別企画。今年も実施できることになりました。素朴な疑問から人生相談までなんでもござれ(たぶん!)。さて、今回はどんな質問に応えてもらえるのでしょうか。

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■読者:バルキリーさんからの質問
今年のレッドブルホンダとメルセデスのパワーバランスですが、序盤戦はメルセデスが1歩、2歩先を進んでいる様に感じました。そこで質問ですが、ライバルであるメルセデスの強みは何だと思いますか? また、レッドブル・ホンダが、今後メルセデスを追い抜くには何が必要だと思いますか? 山本MDとレッドブルチーム側上層部とでは考えや思いが違うかもしれませんが、山本MDの思うことで良いのでお答え願います。

山本雅史F1マネージングディレクター(以下、山本MD):今シーズンは、1年に一回のホモロゲーションの登録になっているので、昨年のようにスペック1−2−3というようなアップデートが出来ません。ホンダも開幕戦の時の仕様で戦っていますし、今シーズンは最後まで同じ仕様です。

しかし、信頼性に関する変更などは、4社合意の上でFIAが承認すればアップデートは可能となります。そのような状況に中でお話ししますと、パワーユニット単体の性能で言えば、上からメルセデス・ホンダ・ルノー・フェラーリとなっていると思います。メルセデスとホンダの差は、数値としてお話しできませんが、若干!メルセデスに負けています。GPSなどを解析した結果、ほんの少しという感触です。

FIAの方からも、メルセデスとホンダの差は微差だと言われて、少し嬉しかったですね。シーズン折り返しという現在、PU的には少しまだ負けていますけれど、かなり近づいているのは事実で、あとは車体や戦略などを加味しての総合力の戦いとなってくるのかなと思います。

あと、メルセデスの予選モードがどれくらいなのかというのが、モンツアではっきりするのではないでしょうか(編集部注:イタリアGPから予選モード廃止になる前に質問しています)。これ以降のレースの結果を踏まえて、来年のパワーユニットのアップデート目標を決めていくという感じですね。

■読者:川田さんからの質問
タラレバですが、ザウバーと契約解消していなかったらどうなってたでしょうか? 間違いなくレッドブルとは手を組んでいなかったですよね?

山本MD:ん~~~~ん。どうですかね……

熱田:ではレッドブルとトロロッソとザウバーと3チーム供給していたという事でしょうか?

山本MD:いや、それはないですね。3チームは考えていませんし、物理的に出来ませんからね。この質問にお答えするのは難しいです。F1のチームはいろんな関わりが複雑に絡んでいるのでタラレバの話をすることは非常に難しいです。3チームはなかったと思いますが、それ以上のことはわかりません。

■読者:アイルトンさんからの質問
レース週末にホンダのスタッフが新型コロナウイルスに罹患する状況となった場合、どんな対応をするのか決めていますか?

山本MD:コロナウイルスの対応に関しては、ホンダが決めているのではなくて、FIAのルールに則って動いています。そのルールというのは例えばレッドブルという大きな集合体の中でさらに細かく移動するメンバーを決めています、僕は田辺(豊治テクニカルディレクター)とデビッド・ジョージ(レッドブル担当のチーフエンジニア)と3人で車に乗って移動しています。

サーキットの中では、決められた動線で動いていて、当然他チームとの接触はしません。もし、僕が罹患した場合は、僕は直ちにFIAの指定した場所で隔離されます。田辺とデビッドも動けなくなると思います。ですから、当然ですけれど、すごくマメに手を消毒していますし細心の注意をしています。罹患したらやばいです……。

デビッドは、殺菌スプレーを持ち歩いていますね。チームにも周りにも迷惑かけられないですからね。

ベルギーからモーターホームが復帰しましたが、昨年の大きなタイプではなくてレッドブルとアルファタウリは別々になってやっています。

■佐藤琢磨のインディ500優勝に、山本MD「モータースポーツ界の宝」と絶賛

■読者:スイカさんからの質問
レッドブル・ホンダ、デザインのマスクなんて発売する予定はありますか?(すでに売っているようでしたらスミマセン)

山本MD:ありません。すみません。

熱田:琢磨選手が(インディ500で)2度目の優勝をしましたが、見ていましたか?

山本MD:いや、生では見れなかったのですが、録画を見る前に、琢磨から連絡が来ました!めっちゃ嬉しいです!シリーズチャンピオンにもなってほしいし、3度目もいってほしいです!ホンダの宝でもあるし、モータースポーツ界の宝、日本の宝だよね!ここまでやった人、他にいないし!

熱田:(FIA-F2の)角田裕毅選手の成績が良くて、ファンの方々も僕も盛り上がってきているのですが、山本さんから見た今年の角田選手の成長など見えている部分はありますか?

山本MD:そうですね、イギリスでの私の滞在先と彼の家が近所なのでランチなどに行くのですが、その時の話ですがやはり、レースに集中していますよね。

まず第一に今シーズンにかけている思い、F1に乗るためのスーパーライセンスを取得するためにポイントを獲得する事、もちろんシリーズチャンピオンを取る事、今年のチャンスをしっかり自分の中で消化してやりきるという思いは非常に強く感じます。

去年のチーム力が万全でない中でのF3の成績を含め良くやったし勉強になったと思う。その結果(ヘルムート・)マルコさんの応援も得ることができて、F2に昇格させてもらっているわけですし、F1ドライバーになるために、普段の行動も含め一切気をぬかないで現状までよくやっていると思います。

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 山本MDへの質問を大募集!質問内容はレースについての素朴な疑問から人生相談まで、なんでも大丈夫です!

 聞いてみたい質問をメールで、件名『山本MDに聞いてみよう』と記入し、お名前またはペンネームと一緒にメールアドレス:info@as-web.jpまでお送り下さい。

 回数の制限はありませんが、複数回お送りいただける場合は異なる質問内容をお願いいたします。昨年も数多くの質問をお送りいただきましたが、それを超えるご応募お待ちしております!(※すべての質問の掲載をお約束するものではございません)

 これまでに掲載した内容は『ホンダ山本MDに聞いてみよう』からご覧ください。

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