熊本県農林水産物輸出、過去最高61億円 牛肉、イチゴなど好調 19年度

©株式会社熊本日日新聞社

 熊本県は9日、2019年度の県産農林水産物の輸出額が前年度比2%増の61億円となり、過去最高を更新したと発表した。香港や台湾向けの牛肉のほか、アジア向けの養殖魚が伸び、目標額の60億円を昨年に続き上回った。

 分野別では、農畜産物の伸び率が38%と最も大きく、14億8千万円。主力の牛肉のほか、イチゴは東南アジアを中心に人気が高く3倍に増加。カンショ(サツマイモ)も2・5倍に伸びた。

 林産物は13%減の20億9千万円。輸出の8割を占める中国向けが、欧州から安価な木材が大量に流入した影響で減少した。

 輸出額が最も多い水産物は、前年度並みの25億3千万円。北米向けが減少した半面、アジア向けはブリやマダイを中心に好調だった。シマアジは北米、アジア向けとも取引が拡大し43%増だった。

 県によると、新型コロナウイルス感染拡大で海外フェアの中止や物流の停滞もあったが、輸出に大きな影響はなく、農畜産物では巣ごもり需要も反映されたと分析。ただ、北米などの飲食店向けが多い水産物は3月の輸出量が落ち込んでおり、「今後も影響が続く可能性がある」と見ている。

 蒲島郁夫知事は定例記者会見で「変化をチャンスと捉え、新しい生活様式に対応したセールス活動に取り組む」と述べた。

 輸出額は、県が把握している主要な事業者や団体への聞き取りを基に集計した。(中尾有希)