国際天文学連合、中国発見の小惑星名を「呉偉仁星」に正式認定

イメージ画像。「呉偉仁星」とは関係ありません。

中国国家航天局は9月8日、小惑星「281880」を「呉偉仁星(ウーウェイレンスター:Wu Weiren Star)」と命名し、国際天文学連合(IAU)小惑星命名委員会によって正式認定されたことを発表しました。

「呉偉仁星」は、中国の宇宙開発分野で月や深宇宙探査に貢献した、中国の月探査プロジェクト「嫦娥計画(Chang’e Program)」の主任設計者「呉偉仁」氏から名付けられたものです。現在、呉偉仁氏は月探査の第4フェーズおよび、国際月面科学研究ステーションについて計画を進めています。中国では、過去60年に渡り航空宇宙産業で貢献した科学者(銭学森氏、孫家棟氏、栾恩杰氏など)の名を小惑星に付けており、今回の呉偉仁氏の名前の小惑星も、中国の宇宙開発の成果をアピールする目的であると思われます。

なお、小惑星「281880」は2007年8月26日に中国科学院国家天文台によって発見され、2011年6月に小惑星センターで認定された小惑星番号「281880」が与えられました。太陽を約5.75年で周回し、軌道長半径は約3.21天文単位で、絶対星等は15.1等です。

なお、小惑星の名前の付け方に関して、月・惑星探査のポータルサイトの「月探査ステーション」の「小惑星の命名法」を参照してみると、法則に従いつつも「9007 Jamesbond(ジェームズ・ボンド)」や「12796 Kamenrider(仮面ライダー)」など特徴のある様々な名前が付けられた小惑星が存在するとともに、近年発見されている数が激増しているため、命名がまったく追いついていないようです。

Source: 中国国家航天局(CNSA)/ 月探査ステーション

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