東西南北

 10日付現地紙によると、大サンパウロ都市圏に水を供給している水系の貯水量が、この1年間で21%落ちたという。昨年の9月9日現在の貯水量は1兆3464億4千万立法メートルだったが、今年の同日は1兆604億4千万立法メートルになったという。ただでさえ、乾季で雨量が減る上、今年はコロナウイルスの影響で、家で一日中過ごす人や外から帰ったらすぐに入浴するという人が増えたこと、手洗いが頻繁になったことなどで水の使用量が増えているのが原因だ。9月10日午前9時の時点の貯水率が、カンタレイラで45・8%、グアラピランガで49・2%と、2水系で50%を割っているのも気にかかる。一般に「注意が必要」とされるのは水位が40%を割った場合だが、14年の水危機のような事態は避けたい。雨季の降雨に期待したいが。
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 11月のサンパウロ市市長選で、現職のブルーノ・コーヴァス市長の副候補にとの声もあった、元聖市市長マルタ・スプリシー氏が、現在所属の政党「連帯」の意向に反し、コーヴァス氏再選を支援する意向を表明した。「連帯」が、ボルソナロ大統領の路線支持を表明した社会党のマルシオ・フランサ氏支援を決めたためだ。マルタ氏といえばかつては労働者党を代表する政治家で、ブルーノ氏の祖父は民主社会党の創設者のひとりのマリオ・コーヴァス元サンパウロ州知事。この両党の歴史的対立図式を知っている人からすれば信じられない組み合わせだが、時の経過が為せる技か。
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 9日のサッカーの全国選手権。サンパウロは本拠地モルンビでのブラガンチーノ戦を1対1で引き分けた。押していただけに勝ちたかったところ。サントスは得点、アシスト共に1位のマリーニョの2得点などで、アトレチコ・ミネイロに3対1で快勝。リオでの注目の人気カード「フラ・フル」は、フラメンゴが2対1でフルミネンセを下した。

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