ホンダF1田辺TD「イタリアでは勝利の一方でトラブルも。再発防止策を講じてムジェロに挑む」/F1第9戦プレビュー

 2020年F1第9戦トスカーナGPが、9月11日から13日、イタリアのムジェロ・サーキットで開催される。ムジェロでF1レースが開催されるのはこれが初めてであり、ホンダはさまざまな準備の上で全チームにとって新しいチャレンジになるこのグランプリに挑む。

 ムジェロは全長5.245kmの中に15のコーナーが配置された高速サーキットで、1km以上におよぶメインストレートに加え、切り返しが連続するテクニカルな中高速コーナーも備える。前回F1公式テストが開催されたのは2012年であり、どのチームもムジェロに関して有効なデータを持たないため、金曜プラクティスが非常に重要になる。

 ホンダは前戦イタリアGPでアルファタウリおよびピエール・ガスリーと共に勝利を挙げた。一方でレッドブルのマックス・フェルスタッペンはパワーユニット(PU/エンジン)のトラブルのためにリタイアを喫した。ホンダは「レース中にトラブルがあり、エンジンにダメージを与えないためにマックスをリタイアさせなければならなかった」と説明、「問題を分析し、この問題が再発しないための対策を講じた」としている。

「先日はモンツァでスクーデリア・アルファタウリのガスリー選手とともに、色々な意味で記憶に残るすばらしい勝利を挙げることができました」とホンダ田辺豊治F1テクニカルディレクター。

「今週末からイタリアにとどまり、今週末ムジェロ・サーキットで行われるレースに向けて、チームはモンツァから車で移動してレース準備に入っています」

「ムジェロ・サーキットは長い歴史を持ち、ホンダにとってもMotoGPが毎年開催される地として馴染みのある名前です。緑豊かな丘陵地帯に広がるサーキットで、高速サーキットであるとともに高低差が大きいことが特徴です。F1のレースが開催されるのは今回が初めてとなるので、その点ではすべてのチームにとってチャレンジになると考えています」

「モンツァでは勝利の一方でフェルスタッペン選手のPUにトラブルが発生するという難しい週末になりました。レース後に問題の解析を行い、再発の防止策とともに今回のレースに向かいます」

「また、新たに導入されたPUモードの使用制限についても学んだことが多かったため、この点についても今週末のレースに反映していきます」

2020年F1第9戦トスカーナGP コース下見をするピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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