F1トスカーナGP FP1:初開催のムジェロでボッタスが首位。ホンダPU勢4台がトップ10に

 2020年F1第9戦トスカーナGPの金曜フリー走行1回目(FP1)は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムをマークした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2番手、アレクサンダー・アルボンは9番手となっている。

 ムジェロ・サーキットで開催される、初めてのF1レース。F1テストに使用されていた時期もあったが10年近く前であり、ほとんどのチームにとっては未知のコースと言っていい。唯一このサーキットの所有者でもあるフェラーリは、新車のシェイクダウンなどで使用している。

 ちなみに今週末はフェラーリ1000戦目のグランプリでもあり、2台のマシン、ドライバーのレーシングスーツが、1950年当時のワインレッドのカラーリングになっている。さらにメルセデスのセーフティカーも、同じ色合いで揃えられた。

 FP1開始時の現地時間午前11時の天気は、雲ひとつない快晴。気温27度とすでにかなり暑く、路面温度も37度まで上がっている。ムジェロはタイヤへの負荷がかなり高いことが予想され、今週末のピレリタイヤは最も固いC1〜C3だ。各チームはセッション序盤から積極的に3種類のタイヤを2台に履かせ、データ収集に余念がない。

 開始後30分の時点で、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が1分19秒439でトップタイム。0.3秒落ちの2番手が、前戦勝者のピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)。そして3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)と、若い世代のドライバーが上位を占めた。その後ルクレールは、0.063秒差の2番手に上がる。ただしフェルスタッペンはハード、ルクレールはミディアムでのタイムだ。

 ムジェロには1km以上のストレートといくつかの高速コーナーの他、低中速コーナーも満遍なく配置されている。そのため各マシンの空力セッティングは、基本的にハイダウンフォース仕様だ。

 開始後1時間を過ぎて、多くのマシンがソフトタイヤを試し始めた。まずはランド・ノリス(マクラーレン)がトップタイムを出したが、すぐにルイス・ハミルトン(メルセデス)がその座を奪い、さらに意外にもルクレールがハミルトンを0.2秒凌ぐタイムでトップに立った。しかし結局はバルテリ・ボッタス(メルセデス)が、1分17秒879の最速タイム。そして0.048秒差で、フェルスタッペンが2番手につけた。

 3番手ルクレール、4番手ハミルトン、そして5番手には、ガスリー。あくまでFP1の結果に過ぎないが、ルクレール、ガスリーが上位に食い込んだ。ホンダ勢はダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)7番手、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)9番手と、全4台がトップ10内に入った。

© 株式会社三栄