デスク日誌(9/12):サンマ苦いか…

©株式会社河北新報社

 とあるスーパーの鮮魚売り場。手を伸ばしかけて、はっとした。

 隣の女性が大声を上げた。「何、この高級魚」

 やせたサンマ2匹に730円の値札。隣のトビウオが笑っているようだった。丸々と太って、こちらは1匹100円。

 サンマの不漁が伝えられている。ある船頭さんがテレビで話していた。「どこに行っても魚がいない」

 以前取材した、秋田のハタハタ漁を思い出した。秋田県では1970年代半ばまで毎年1万数千トンの水揚げがあった。ところが、80年代は200トン程度と鍋底に落ち込む。91年は71トン。

 資源量の減少について、産卵場の環境悪化や水温の問題などが取り沙汰された。県漁連は92年から3年間の全面禁漁を決断した。

 2005年、資源量が推定5000トンに回復した。冬に男鹿半島を訪ねたら、あちこちの漁港にハタハタがうち捨てられていた。

 サンマについては、外国船による乱獲も指摘されている。資源保護策を打ち出そうにも、一筋縄ではいかないだろう。それでも、何とかしないことには、あのほろ苦さが、本当に遠いものになってしまう。 (整理部次長 野村哲郎)