偉大な父・小久保裕紀氏から助言「今を大事に。その一瞬一瞬で頑張ってくれ」
いつか偉大な親父を超えていけるように――。侍ジャパン前監督の小久保裕紀氏を父に持つシンガーソングライターの小久保直紀が12日、ファーストシングル「Spark」をリリースした。Full-Count編集部は本格的な“歌手デビュー”となる23歳を直撃。歌手を目指そうと思ったきっかけや、プロ野球で通算2041安打、413本塁打を記録した父親から学んだことなど大いに語った。
音楽との“出会い”は15歳、カナダ留学中だった。オペラシンガーのレッスンを受けたことをきっかけに興味を持ち、カナダのブロックビルで開催された歌のコンテストで2位入賞。異国で歌手として評価された――。音楽の魅力にとりつかれたという。
「父がカラオケが好きで家族で行ってましたが、その程度でした。野球やサッカー、母の影響で日本舞踏をやっていたんですが、歌手になるなんて考えたことはありませんでした」
「(カナダ留学で)歌のレッスンを1回受けてみようかなと体験して、コンテストにはピアノとアカペラで出たんです。まだ英語もうまく話せなかったんですけど、高校生レベルとはいえ外国人の自分が2位を取れたのは大きな自信になりました。スタンディングオベーションを受けて『歌って凄いな』と。言葉を話せなくても周りとコミュニケーションが取れる。音楽は素晴らしいなと思って、本格的にのめり込みました」
カナダ、アメリカで約3年間ヴォーカルやギターのレッスンを受講。ギターでオリジナル曲の制作もスタートした。18歳で帰国し、20歳で上京。福岡、東京でライブ活動をしている際にスカウトを受け、2017年9月26日のソフトバンク-ロッテ戦で国歌斉唱を担当した。舞台は父がかつて大活躍したヤフオクドーム(現PayPayドーム)だった。
「PayPayドームでライブをしてみたいです。1人でも多くの方に聞いてもらいたいです」
「めちゃくちゃ緊張しました。試合前とはいえ2万人くらいは入っていたので。そんな大勢の前でアカペラで歌った経験もなかったです。父はこんなところで野球をやっていたのかと。本当に凄いなと思いました」
上京後は作曲やギター、ピアノのスキルを磨く日々。上京から4年目の23歳。いよいよ本格的に歌手としての活動をスタートさせる。父には「周りから聞いた方がサプライズになるから嬉しいと思うかも」と、まだデビューを報告していないというが、父から学んだプロの流儀をしっかり胸に刻んでいる。
「20歳でお酒を飲めるようになった時に父が人生観を話してくれたんです。『今しか出来ないこともたくさんある。全力で頑張った結果がいろんなモノに変化していったり、必ず将来に生きてくる。今を大事に。その一瞬一瞬で頑張ってくれ』と。父はプロ野球の厳しい世界で一流でやっていた。重みがありますよね」
「小久保という名前には父という大きな存在がいる。その父に肩を並べて、いつか超えていけるように。プロ野球の厳しい世界で一流でやってきて偉大すぎるとは思います。まだまだ遠い夢ですけど、小さい頃から足を運んでいたPayPayドームでライブをしてみたいです。(コロナ禍で)リリースイベントやライブも出来てないですけど、これからインターネットを中心に配信をやっていくと思います。1人でも多くの方に聞いてもらいたいです」
ファーストシングル「Spark」は同郷の友人でもあるロッテ・小野郁投手が登場曲として使用。「(小野は)楽天から移籍1年目。新天地で頑張って欲しいし、気持ちがグッと入るような曲を作りたかった。人との縁を大事にしたかった」と思いを込めて書き下ろした一曲だ。大志を胸に音楽の世界に飛び込んでいく。
【音声】イケメンで美声! 侍ジャパン前監督を父に持つ小久保直紀のファーストシングル「Spark」
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(小谷真弥 / Masaya Kotani)