日本のスポーツカー史に残るフェアレディZ
現行型であるZ34型フェアレディZが登場してから、12年近い歳月が経過し、新型フェアレディZの登場を心待ちにしているファンも多いことだろう。
日産 フェアレディZが登場したのは、半世紀以上前の1969年。「ダッツンズィー(DATSUN Z)」「ズィーカー(Z-Car)」と呼ばれた初代フェアレディZ(S30)は、安価だけど壊れないスポーツカーとして北米で大きな成功を果たす。その後も、西部警察の大門団長の駆る“スーパーZ”として有名な2代目S130型、シリーズの中で唯一リトラクタブルヘッドライトを採用する3代目Z31と続く。さらに、日本の280馬力自主規制のきかっけとなった4代目Z32、そして、Z32型の生産終了後、2年間の空白期間を経て復活した5代目Z33型といったように、いつの時代のフェアレディZも、記憶に残るモデルである。また、スポーツカーと言えば「ロングノーズ&ショートデッキ」という概念を日本人に植え付けたのも、フェアレディZかもしれない。
歴代“Z”の血を受け継ぐ新型フェアレディZ
日産が最初に公開した新型フェアレディZのティザー映像では、そんな日本人にとって、ある意味“正しい”スポーツカーの形である姿が映し出され大きな話題となった。さらに動画が第2弾、第3弾を続くに連れ、徐々にではあるが、新型フェアレディZの姿が見えてきた。
現在、ティザー映像を見る限り分かることは、全体的なシルエットは、やや細身のロングノーズ&ショートデッキであること。ヘッドライトは上下に分割された丸形であり、テールレンズはZ32型に似た、やや横長な角型。そして、ファストバックらしく太いCピラーには、初代を彷彿とさせる“Z”のエンブレムが付き、フェアレディZが歩んできたこれまでの歴史やアイデンティティを、バランスよく取り入れていることが分かる。
6速ミッションとハンドブレーキレバーが明らかに!
さらに最新の動画では、今では珍しくなりつつあるハンドブレーキレバーと、一瞬ではあるが6速マニュアルのシフトレバーを確認することができる。そのほか、サイドシルのスカッフプレートと思われるものや、細いスポークが印象的なホイール、そして、搭載されるV6エンジンと思われるエキゾーストノートまで収録されている。
そこまで見せるのであれば、いっそのこと全部見せてほしい!と、つい思ってしまうが、そこはもう少しお預け。9月16日の正式発表まで、このワクワク感そのものを楽しみつつ待つことにしよう。