揺れに強く歩きやすく 復旧進む熊本城大天守、来春公開へ

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市内を一望できる熊本城大天守の最上階。エレベーター(右)も設置された=14日午後、熊本市中央区(後藤仁孝)
熊本城大天守の出口部分に設けられた鉄の支柱と金網。石垣の通路への崩落を防ぐ=熊本市中央区
内部が報道公開された熊本城の大天守(左)。右は小天守

 来春の一般公開へ向け復旧が進む熊本城大天守(地下1階、地上6階)の内部が14日、報道陣に公開された。来場者が歩きやすいようにカーペット敷きにし、展示物が見やすい照明の工夫を施した。「地震に強い天守閣」を目指し、最新の耐震や制震装置も備えた。

 天守閣出口の大天守地下1階。石垣と通路の間に金網と鉄の支柱を新設し、文化財の石垣を間近で安全に見学できる。内部ではむき出しのダンパーや耐震壁も見られる。

 下層階の床や壁は、上層階に進むにつれて黒色系から明るい色合いにした。最上階の6階は床や壁に県産ヒノキを使い、四方から差し込む外光に映える内装。高さ約30メートルから市内全域を見渡せる。

 新設のエレベーターは小型で、車いす利用者や障害者らに限定。使う際は、受け付けで発行するパスワードが必要となる。

 17日からは展示物の設置作業を開始。地震前は築城から西南戦争までの歴史を扱っていたが、新たな天守閣では昭和期の再建や平成の復元整備、熊本地震までの資料なども展示する。天守閣の復旧事業費は約85億円。(飛松佐和子)