崎陽軒(横浜市西区)は10月1日の「中秋節」に合わせ、中国・上海の百貨店「新世界大丸百貨」で16日まで、同社の「横濱月餅」を催事販売している。中華圏では中秋節の贈り物に月餅を使う習慣があり、日本人好みにアレンジした月餅が中国で受け入れられるかを試す機会として、本場に逆進出した。
「日本人には中華菓子はやや重く、脂っこいイメージがある」(同社)ことから、「横濱月餅」はラードを使わず、バター風味の皮で和風あんを包んだ。サイズを小ぶりに仕上げ、2001年から販売している。
催事出店では、横浜・みなとみらい21(MM21)地区と富士山をデザインした特製の缶に、小豆、栗、宇治抹茶、黒ごまの4種を2個ずつ詰め合わせ、240元(約3600円)で販売している。
同社は、8月から台湾で現地版のシウマイ弁当や横濱月餅などを販売している。担当者は「横浜ならではの食文化を知ってもらい、コロナ禍収束後のインバウンド(訪日外国人客)で横浜を盛り上げたい」と話している。