熊本支援兼ねた「咲き織」展 18日まで横浜

自らが出品した作品を見つめる咲き織順子さん=そごう横浜店9階の市民フロア

 7月豪雨で深刻な水害に見舞われた熊本の被災地支援を兼ねた「咲き織展」が18日まで、そごう横浜店(横浜市西区)9階の市民フロアで開かれている。主催の咲き織順子さん(73)とその教え子たちが、古布を裂いて色とりどりの作品によみがえらせている。

 咲き織さんはJR保土ケ谷駅近くのアトリエで咲き織教室を主宰。日々の成果を発表する展示を毎年秋に開催している。「今回はコロナ禍の影響で少ないが、衣類やバッグ、マフラー、コースターなど200点近くを並べた」という。

 2016年からは、熊本地震で震度7に2度襲われた熊本県益城町でコミュニティーの再生を目指すNPO法人に協力。代表の吉村静代さん(70)が、今夏の球磨川氾濫で大きな被害を受けた同県人吉市を支援していることから、その活動を支えることにした。展示会場で咲き織のタペストリーなどを販売しており、収益を支援に充てる。

 咲き織さん自身は初孫ができた喜びを表現したちゃんちゃんこなどを出品している。「古布には、着ていた人の体験や知恵が詰まっている。暮らしの中に流れているものを最後の結晶として生かす咲き織の魅力を味わってほしい」と話す。

 入場無料。午前10時~午後5時(18日は同4時まで)。体験コーナーもある。

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