「アジア青年平和交流事業」3件認定 コロナ禍 動画活用目立つ

企画案を発表する活水高平和学習部の生徒たち=国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

 若者が立案した国際・平和プログラムを長崎平和推進協会の事業として認定する「アジア青年平和交流事業」の発表・審査会が13日、長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館であった。長崎大などの学生有志「ピースキャラバン隊」が取り組む出前平和講座の動画制作など、応募3件すべてが認定された。
 同協会が2011年度から県内の高校生や大学生から公募。生徒、学生のプレゼンテーションを同協会役員が審査し、認定した事業の必要経費を補助している。
 今回の事業は、新型コロナウイルス禍の影響で人が集まる形を控え、動画などを活用した提案が目立った。活水高平和学習部は、原爆の犠牲になった少女を題材にした絵本「ふりそでの少女」について国内外で知ってもらおうと、振り袖の形をした折り紙の折り方を動画で配信する。長崎純心大の学生でつくる「Green Pieces」は、従来のピースフォーラムをやめ、県内在住の外国人8人に母国での原爆の捉え方などをインタビュー。フェイスブックなどで発信する。
 長崎大4年の中平大貴さん(25)は「コロナ禍で学校を訪問できず、形を変えていく必要がある。字幕をつけ、分かりやすい内容にしたい」と話した。
 来年3月には各グループによる成果報告会を開く予定。

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