日産「フェアレディZ」一新 歴代デザイン継承、21年末にも発売

新型「フェアレディZ」と内田誠社長(同社提供)

 日産自動車(横浜市西区)は16日、スポーツカー「フェアレディZ」を刷新したプロトタイプ(試作機)を公開した。2008年に登場した現行車を一新する約12年ぶりのフルモデルチェンジで、50年の歴史を誇る「Z」の7代目となる。価格帯は未定。早ければ21年末にも発売する。

 外観には歴代の特徴を取り入れつつ、先進性を織り交ぜた「レトロモダン」を目指したという。

 同日のオンライン発表会で世界初公開した試作機は鮮やかな黄色いボディーカラー。新型Zのために作った新色という。同社が誇る最先端の高出力エンジン「V6ツインターボエンジン」を搭載する予定だ。内装もスポーツタイプの高性能車を存分に楽しむことができる仕様にしている。

 同社は今年5月の経営計画の中で「今後、18カ月で12車種を新たに市場投入する」とし、今回のZはそのうちの一つとなる。

 Zは世界販売台数累計約180万台を記録する日産ブランドを牽引(けんいん)する世界的な人気車種。1969年発売の初代Zは日産車体湘南工場(平塚市)で生産が始まり、およそ10年間作り続けた。現行車は栃木工場で生産している。

 90年に連載がスタートした人気漫画「湾岸ミッドナイト」(楠みちはる)では主人公が乗る「悪魔のZ」(S30型)として登場することでも知られる。今回発表された新型の側面デザインはこの「S30型の特徴的なサイドシルエットを表現している」(同社)という。

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