「菅新内閣」発足 第99代首相選出、被災3県から選出閣僚なし

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 自民党の菅義偉総裁(71)は16日午後、衆参両院本会議での首相指名選挙で第99代首相に選出された。皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て自民、公明両党連立による菅内閣が発足した。

 安倍政権で法相を務めた森雅子参院議員(福島選挙区)の退任により、菅政権では東日本大震災で被害が大きかった福島、宮城、岩手の被災3県選出の閣僚はいなくなった。

 2018(平成30)年10月から厚生労働相を務めた根本匠衆院議員(福島2区)、五輪相の鈴木俊一衆院議員(岩手2区)が昨年9月の内閣改造で交代し、被災3県選出の閣僚が不在に。その後、法相だった河井克行衆院議員(公選法違反罪で公判中)が同10月末に辞任し、後任に森氏が就いた。

 12年12月に自公政権が発足して以来、復興相に就いたのは平沢勝栄氏(福島高卒)で8人目。根本氏と吉野正芳衆院議員(福島5区)を除き、ほぼ1年ごとに交代してきた。

 内堀知事「福島県復興支えて」 新首相に期待

 菅義偉首相の誕生を受け内堀雅雄知事は16日に記者会見を開き、「本県は今なお複合災害と向き合っている。これまで同様、私たちと思いを一つに福島の復興創生を全力で支えていただきたい」と期待を示した。

 内堀知事は、2013(平成25)年の副知事時代、菅氏に初めて会った時のことを「少し怖いと言うと怒られてしまうが、そういう雰囲気があるのかなと緊張して官邸に伺った。だが約束の時間が過ぎても意に介さず、私の話を聞き続けてくれた」と振り返り、菅氏の印象を「傾聴と決断」と表現。中間貯蔵施設から30年以内に県外搬出して最終処分することを法律で担保することや、復興庁の存続を求める要望に菅氏が「分かった」と応じたエピソードも紹介し、「節目節目でしっかりと耳を傾け、大きな政策判断を決断する」とした。

 その上で内堀知事は菅氏に「本県を訪問して知事だけではなく市町村長や地域の声を聴いてほしい。また大都市の発展に加え、地方を元気にしてほしい」と要望。「新総理の力をいただきながら、復興と地方創生をしっかりと前進させていきたい」と述べた。

 また内堀知事は、復興相に就いた平沢勝栄氏(福島高卒)について「旧安達町(二本松市)の小学校、二本松市の中学校に通っており、実質的に福島出身の方。本当に心強い」と語った。本県と特に関わりのある経済産業相、環境相、国土交通相が再任されたことも踏まえ、「福島の復興・創生に配慮し、心を配っていただいた人事」と評価した。