長崎県内観光 減少率過去最大 4~6月動向調査 宿泊数76%減 施設利用85%減

 長崎県は16日、4~6月の県観光動向調査を発表した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言で旅行需要が大幅に減少し、宿泊施設の休業や航空路線、JRなどの運休・減便が相次いだ影響で、県内180の主要宿泊施設の延べ宿泊客数は前年同期比76.3%(101万2千人)減の31万4千人。27の主要観光施設の延べ利用者数は同85.8%(151万2千人)減の25万人で、減少率はいずれも2007年の調査開始以降、過去最大を更新した。
 外国人観光客(宿泊客)も同96.7%減と、08年の調査開始以来、過去最大の減少率。一方、5月の宿泊客数は同86.8%減まで落ち込んだが、6月は緊急事態宣言の解除や、県民向け宿泊割引キャンペーンなどで29.1ポイント改善するなど持ち直した。
 宿泊動向を地域ブロック別に見ると、ハウステンボスの休園で多くの宿泊施設が休業を余儀なくされた佐世保・西海・東彼・北松ブロックが同84.3%減。修学旅行の延期・中止が相次いだ影響で、長崎・西彼ブロックも同79.8%減った。
 主要観光施設の利用者数は端島(軍艦島)が同98.7%減、鯨賓館ミュージアム同98.4%減、長崎ロープウェイ同98.1%減。あぐりの丘など屋外型施設の減少幅は比較的小さかった。
 県観光振興課は「『Go To トラベル』の需要を取り込むため本県の魅力を県内外に発信するとともに、新しい旅行ニーズに対応した地域の魅力づくりに取り組む」としている。


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